Evolton

東北大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

実数aに対し,不等式y≦2ax−a2+2a+2の表す座標平面上の領域をD(a)とおく.

(1) −1≦a≦2を満たすすべてのaに対しD(a)の点となるような点(p,q)の範囲を図示せよ.

(2) −1≦a≦2を満たすいずれかのaに対しD(a)の点となるような点(p,q)の範囲を図示せよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安22分

図形と方程式、関数 パラメータ処理、グラフの概形、範囲評価

方針

固定した点 (p,q) について、条件 (p,q)∈D(a) を q≦−a2+2a(p+1)+2 と書き、右辺を a の2次関数として見る。(1) はすべての a∈[−1,2] で成り立つ条件なので、この2次関数の区間最小値を使う。係数が負で下に開く放物線だから、区間での最小値は端点で生じる。(2) はいずれかの a で成り立てばよいので、区間最大値を使う。頂点 a=p+1 が区間内にあるかで3つに場合分けし、境界線・境界放物線を含む下側の領域として図示する。

解答

点 (p,q) が D(a) に属する条件は q≦2ap−a2+2a+2 すなわち q≦−a2+2a(p+1)+2 である。以下、右辺を g(a)=−a2+2a(p+1)+2 とおく。

(1) (p,q) が −1≦a≦2 を満たすすべての a に対して D(a) の点となる条件は q≦g(a)(−1≦a≦2) である。したがって q≦min⁡−1≦a≦2g(a) を求めればよい。 g(a) は a2 の係数が負、すなわち下に開く2次関数であるから、閉区間での最小値は端点で生じる。端点の値は g(−1)=−1−2(p+1)+2=−2p−1 および g(2)=−4+4(p+1)+2=4p+2 である。よって q≦min⁡(−2p−1,4p+2) である。

2つの値を比較すると 4p+2≦−2p−1⟺p≦−12 である。したがって求める範囲は{q≦4p+2(p≦−12),q≦−2p−1(p≧−12)である。図示すると、2直線 q=4p+2、q=−2p−1 のうち低い方を境界とし、その下側すべてである。境界は含む。

(2) (p,q) が −1≦a≦2 を満たすいずれかの a に対して D(a) の点となる条件は q≦g(a) を満たす a∈[−1,2] が存在することである。したがって q≦max⁡−1≦a≦2g(a) を求めればよい。

平方完成すると g(a)=−(a−(p+1))2+(p+1)2+2 である。頂点は a=p+1 であるから、この頂点が区間 [−1,2] に入るかどうかで分ける。 p+1<−1、すなわち p<−2 のとき、[−1,2] では a=−1 で最大となるので max⁡g(a)=g(−1)=−2p−1 である。−1≦p+1≦2、すなわち −2≦p≦1 のとき、頂点で最大となるので max⁡g(a)=(p+1)2+2 である。p+1>2、すなわち p>1 のとき、[−1,2] では a=2 で最大となるので max⁡g(a)=g(2)=4p+2 である。

したがって求める範囲は{q≦−2p−1(p≦−2),q≦(p+1)2+2(−2≦p≦1),q≦4p+2(p≧1)である。図示すると、左側の直線 q=−2p−1、中央の放物線 q=(p+1)2+2、右側の直線 q=4p+2 をつないだ境界の下側すべてであり、境界も含む。

2つの領域を図示すると次のようになる。青色部分は境界を含む。

総評

パラメータ付き半平面の共通部分と和集合を、点 (p,q) を固定して判定する問題である。目安時間は22分。(1) は「すべての a」なので右辺の最小値、(2) は「いずれかの a」なので右辺の最大値を使う、という対応が最大のポイントになる。g(a) は上に開くのではなく下に開く2次関数なので、最小値と最大値の出方を取り違えないこと。図示問題では、境界を実線で描くこと、(2) の中央部分が −2≦p≦1 の放物線であること、どちらも境界の下側であることを明示すると答案が安定する。

東北大学 理系数学 前期 過去問10年 2017–2026年度問題編68ページ・解答編133ページ 1,980円税込購入する

冊子PDFで見る東北大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2011年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。