方針
方程式の左辺を f(x) と見て、下に凸の放物線が区間 [−1,3] 内で2回 x 軸と交わる条件を作る。軸が区間内にあること、両端で f(x)≧0 となること、頂点が x 軸より下にあることを確認する。(2) は頂点の y 座標を a の二次式にして、(1) の範囲上で最大・最小を調べる。
解答
(1) f(x)=x2−2(a+1)x+3a とおく。この放物線は下に凸で、軸は x=a+1 である。2つの異なる実数解がともに [−1,3] に入るには、軸が区間内にあり、区間の両端で f(x)≧0 となればよい。実際、このとき頂点は区間内にあり、頂点の y 座標 f(a+1)=3a−(a+1)2=−a2+a−1 は判別式 1−4<0 をもつ二次式なので、すべての a で負である。したがって2つの異なる交点が生じる。
条件を順に書くと、軸について −1≦a+1≦3 より −2≦a≦2 である。また f(−1)=1+2(a+1)+3a=5a+3 だから 5a+3≧0,すなわちa≧−53 である。さらに f(3)=9−6(a+1)+3a=3−3a より a≦1 である。これらを合わせて −53≦a≦1 を得る。端点の場合は一方の解が −1 または 3 になるだけで、もう一方の解とは異なるので含めてよい。
(2)
頂点の y 座標は Y=3a−(a+1)2=−a2+a−1 である。(1) より −53≦a≦1 である。Y は上に凸の二次関数で、軸は a=21 である。これは区間内にあるので、最大値は Y(21)=−41+21−1=−43 である。
最小値は端点で比較する。Y(−53)=−259−53−1=−2549,Y(1)=−1であるから、最小値は −49/25 である。したがって取りうる値の範囲は −2549≦Y≦−43 である。
総評
難度4、目安時間16分。区間内に2解をもつ条件を、軸と端点の符号で整理する典型問題である。採点上は、頂点が常に x 軸より下にあることを確認して「異なる2解」が本当に生じると説明する部分が効く。ありがちなミスは、端点に解をもつ場合を除外してしまうこと、また (2) で a=1 側だけを見て最小値を取り違えることである。
冊子PDFで見る東北大の方程式・不等式の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2013年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。