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東北大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第2問

実数 k は 2<k≦3 を満たすとする。数列 {an},{bn} を次のように定める。

・a1=b1=2。

・n≧1 のとき、方程式x4−anx2−bn+k=0の相異なる実数解の個数を an+1、相異なる虚数解の個数を bn+1 とする。

(1)
2<k<3 のとき、a2,b2,a3,b3 を求めよ。

(2)
{an},{bn} の一般項を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24分

方程式・不等式、数列 場合分け、判別式、帰納的定義の利用

方針

x4−anx2−bn+k=0 で y=x2 とおくと、y2−any−bn+k=0 の根の符号で x の実数解・虚数解の個数が決まる。2<k<3 の場合は最初の遷移で (a2,b2)=(4,0) となり、その後固定される。k=3 の場合は重解や負の根が現れ、(2,2)→(2,0)→(0,4)→(2,2) の周期3になる。

解答

(1) y=x2 とおく。初期値は a1=b1=2 なので、最初に考える方程式は x4−2x2−2+k=0 である。これは y2−2y+k−2=0 に対応する。2<k<3 のとき、この2次方程式の解は y=1±3−k である。ここで 0<3−k<1 なので、2つの解は相異なる正の数である。したがって x の実数解は4個、虚数解は0個であり、a2=4,b2=0 である。

次に x4−4x2+k=0 を考える。y=x2 とすると y2−4y+k=0 であり、解は y=2±4−k である。2<k<3 ではこの2解も相異なる正の数である。よって a2=4,b2=0,a3=4,b3=0 である。

(2)
まず 2<k<3 の場合を考える。(1)で (a2,b2)=(4,0) となり、さらに (a3,b3)=(4,0) であることを示した。同じ判定が繰り返されるので、以後も (an,bn)=(4,0) が続く。したがって
初期値とそれ以後は、(a1,b1)=(2,2)、n≧2 で (an,bn)=(4,0) である。
である。

次に k=3 の場合を考える。初回は y2−2y+1=0 であり、y=1 の重解をもつ。したがって x=±1 の2つの実数解だけをもち、(a2,b2)=(2,0) である。次は y2−2y+3=0 であり、y は実数解をもたない。もとの4次方程式は相異なる虚数解を4個もつので (a3,b3)=(0,4) である。さらに次は y2−4+3=0 すなわち y2−1=0 である。y=1 から実数解 x=±1、y=−1 から虚数解 x=±i が出るので (a4,b4)=(2,2) である。これは初期状態に戻ったので、以後は周期3で繰り返す。

したがって k=3 のとき(an,bn)={(2,2)(n≡1(mod3)),(2,0)(n≡2(mod3)),(0,4)(n≡0(mod3))である。

別解

解法2

方針

y=x2 とおき、到達し得る状態 (an,bn) ごとに次の状態を表にする。有限個の状態の遷移として周期または定常状態を読み取る。

解答

y=x2 とおくと、判定すべき方程式はy2−any−bn+k=0となる。正の単根 y は2個の実数解 x を、負の単根は2個の虚数解を与え、y=0 は実数解 x=0 を1個だけ与える。

(1)
2<k<3 のとき、初期状態 (2,2) からはy2−2y+k−2=0,y=1±3−kとなり、2根はともに正である。よって (a2,b2)=(4,0) である。次はy2−4y+k=0,y=2±4−kで、やはり2根は正だから(a2,b2,a3,b3)=(4,0,4,0).(2)
到達する状態だけを調べると、2<k<3 では(2,2)⟼(4,0),(4,0)⟼(4,0).したがって(a1,b1)=(2,2),(an,bn)=(4,0)(n≧2).一方、k=3 では(an,bn)y の方程式(an+1,bn+1)(2,2)(y−1)2=0(2,0)(2,0)y2−2y+3=0(0,4)(0,4)y2−1=0(2,2)となる。よって周期3で、(an,bn)={(2,2)(n≡1(mod3)),(2,0)(n≡2(mod3)),(0,4)(n≡0(mod3))である。

総評

難度6、目安時間24分。y=x2 と置いた後、y の正負と重複が x の解の個数にどう対応するかを丁寧に見る問題である。2<k<3 では正の相異なる2解が続くため固定状態になる。一方、端点 k=3 では初回に重解が出るため挙動が変わり、周期3になる。境界値を通常の場合に混ぜないことが大切である。

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出典: 東北大学 2018年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。