方針
は4本の直線で囲まれる凸四角形である。(1)では半径1の円板が完全に に入る条件を、中心から各辺までの距離が1以上という条件に直す。(2)では円板が と共有点をもつ中心の集合は、 から距離1以内の点全体である。これは の外側に幅1の帯と半径1の円弧部分を付けた図形なので、面積を「もとの面積+辺に沿う長方形+頂点まわりの扇形」に分けて求める。
解答
領域 は で表される。境界の交点を調べると、 は を頂点にもつ凸四角形である。
(1)
は中心 、半径1の円板である。 のすべての点が に入るには、中心が各境界直線から内側に少なくとも1だけ離れていればよい。
, から である。また直線 までの距離を用いると すなわち である。さらに直線 については すなわち である。
したがって中心 の範囲は である。この領域は3頂点をもつ三角形である。底辺を 上の長さ と見れば、高さは であるから、面積は である。
(2)
のいずれかの点が の点であるとは、中心 から領域 までの距離が1以下であることと同値である。したがって求める図形は、四角形 の外側に距離1以内の部分を付け加えた図形である。
まず の面積を求める。頂点を の順に見ると、面積は である。
次に周の長さを求める。辺の長さは であるから、周長は である。各辺の外側には幅1の長方形状の部分が付き、その面積の合計は周長に等しく である。
さらに各頂点の外側には半径1の扇形が付く。凸四角形の外角の和は なので、これらの扇形の面積の合計は半径1の円1個分、すなわち である。よって求める面積は である。
総評
難度7、計算量6。目安時間は25分。(1)は内側への平行移動で小さい三角形を求める問題、(2)は外側への距離1の膨張を求める問題であり、性質が違う。採点点は、各斜線の法線の長さが5であること、内側条件から三角形の3頂点を出すこと、外側条件では角が丸くなるため面積が の面積+周長+ になること。特に(2)を多角形だけで処理しないよう注意したい。 別解監査では、内側平行領域と外側距離1領域という凸図形の核心を保ったまま分割順だけを変える案は独立解法として数えていない。