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東北大学 2016年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第2問

連立不等式{x2+y21yx21の表す領域をDとおく。このとき,以下の問いに答えよ。

(1) 領域Dの概形を図示せよ。

(2) 直線y=k(x+2)2Dが共有点をもつときの直線の傾きkのとりうる値の範囲を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安28

図形と方程式 図形的解釈接線・法線、範囲評価

方針

(1) は単位円の内部のうち,放物線y=x21以上にある部分として図示する。境界は下側が放物線弧,上側が単位円の上半円弧で,交点は(1,0),(0,1),(1,0)のうち実際の境界を確認する。(2)の直線は固定点(2,2)を通るので,Dに接する限界の傾きを求める。下限は放物線への接線,上限は単位円への上側接線で決まる。

解答

(1) 領域Dは単位円の内部で,放物線y=x21以上の部分である。両曲線へ代入するとx2+(x21)2=1x2(x21)=0だから,交点は(1,0),(0,1),(1,0)である。下の境界はこの3点を通る放物線弧,上の境界は単位円の上半円弧となる。

(2) 直線は固定点S=(2,2)を通る。下限は放物線への接線で決まる。交点方程式はx2kx+12k=0であり,接する条件からk2+8k4=0,k=4±25.接点のx座標は重解x=k/2=2±5である。負の根ではx=25<1となりDの境界外なので,kmin=254.上限は単位円への接線で決まる。直線kxy+2k2=0と原点の距離を1とすると2k2k2+1=13k28k+3=0,よってk=(4±7)/3である。小さい根に対する接点は下半円上,大きい根に対する接点は上半円上にあるのでkmax=4+73.端の値でも接点を共有するから,求める範囲は254k4+73.

別解

解法2

方針

共有点(x,y)に対してk=(y+2)/(x+2)と表す。領域内ではx+2>0なので,固定したxではkyとともに増加する。したがって最小値は下側の放物線上,最大値は上半円上でそれぞれ1変数の微分に帰着する。

解答

(1) Dは単位円の内部で放物線y=x21より上側の部分であり,境界の交点は(1,0),(0,1),(1,0)である。

(2) 共有点(x,y)Dではk=(y+2)/(x+2)である。x+2>0なので,固定したxではyとともに増加する。

最小値は下側の放物線上で生じる。h(x)=x2+1x+2,h(x)=x2+4x1(x+2)2.分子は1x<2+5で負,2+5<x1で正だから,kmin=h(2+5)=254.最大値は上半円上で生じる。(x,y)=(cosφ,sinφ)とおくとK(φ)=sinφ+2cosφ+2,K(φ)=1+2(sinφ+cosφ)(cosφ+2)2.分子は0φπでただ1度0となり,その前で正,後で負である。したがってその点が唯一の最大点であり,sinφ+cosφ=12.この点は第2象限にあるからsinφcosφ=7/2であり,sinφ=1+74,cosφ=174.よってkmax=4+73.以上から254k4+73.

総評

難度6,計算量6。目安時間は28分。直線が固定点(2,2)を通ると見る方法と,領域上の傾き(y+2)/(x+2)を直接最大最小にする方法がある。いずれも下限は放物線,上限は上半円で決まる境界の判定が核心である。接線解法では円から出る2根の上下を図で選別し,微分解法では固定xで傾きがyとともに増える理由を書く。端の接点は領域に含まれるので等号を付ける。

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出典: 東北大学 2016年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。