方針
条件23a+7b=0からb=−23a/7とし,積分の上端・下端がxに依存する関数として微分する。F′(x)=0は実数の3乗根の単調性を使って3乗して解く。さらにF′(x)の符号は,両辺を3乗した差の符号と一致するため,x=1で最小になることを示せる。最小値はt−23/7をそのまま積分し,負の範囲での3乗根の扱いに注意して評価する。
解答
条件23a+7b=0より b=−723a である。したがって at+b=a(t−723) である。
上端,下端がxに依存する定積分を微分すると F′(x)=2{a(2x+1)+b}1/3−{ax+b}1/3 である。a>0を用いてF′(x)=3a{2(2x−716)1/3−(x−723)1/3}と書ける。 F′(x)=0は 2(2x−716)1/3=(x−723)1/3 である。両辺を3乗して 8(2x−716)=x−723 を得る。整理すると 15x=15 より x=1 である。
また,実数U,VについてU−VとU3−V3の符号は一致する。したがってF′(x)の符号は 8(2x−716)−(x−723)=15(x−1) の符号と一致する。よってF(x)はx<1で減少し,x>1で増加するので,最小値はx=1でとる。
最小値はF(1)=∫13{a(t−723)}1/3dt=3a∫13(t−723)1/3dtである。よってF(1)=433a[(t−723)4/3]13となる。1−23/7=−16/7,3−23/7=−2/7よりF(1)=433a{(72)4/3−(716)4/3}=−1445372aである。
したがって,最小値は −1445372a であり,そのとき x=1 である。
別解
解法2
方針
実数全体で使える原始関数H(u)=43(3u)4を導入し,まずF(x)を端点値の差として明示する。その式を微分して増減を判定する。
解答
b=−23a/7である。実数uに対してH(u)=43(3u)4とおくとH′(u)=3uである。したがってF(x)=3a{H(2x−716)−H(x−723)}.これを微分してF′(x)=3a{232x−716−3x−723}.F′(x)=0の両辺を3乗すると8(2x−716)=x−723,よってx=1である。また3乗関数は単調増加なので,F′(x)の符号は8(2x−716)−(x−723)=15(x−1)の符号に一致する。したがってx=1で最小となる。
このときF(1)=3a{H(−72)−H(−716)}=433a{(72)4/3−(716)4/3}=−1445372a.よって最小値は−1445372a,そのときx=1である。
総評
難度6,計算量5。目安時間は27分。変数端点をもつ定積分の微分と,実数の3乗根の単調性を正しく扱う問題である。F′(x)=0を3乗するだけでなく,その後に符号変化を確認して最小であることを述べる必要がある。最小値の計算では積分区間全体でt−23/7<0なので,3乗根の符号と(⋅)4/3の扱いを落ち着いて処理したい。
冊子PDFで見る東北大の積分の問題で問題集を作る
出典: 東北大学 2017年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。