方針
Aを基準点にして,ABとACの係数でD,E,Fを表す。Fを直線AE上と直線CD上の2通りに置いて係数比較を行い,α,βをsの式にする。(2)ではACを底辺と見れば,FからACまでの距離はBからACまでの距離のα倍である。したがってs>0でαを最大化し,微分または相加相乗平均で等号条件を確認する。
解答
(1) AB=b,AC=cとおく。DはABをs:1に内分し,EはBCをs:3に内分するからAD=s+1sb,AE=s+33b+s+3scである。 FがAE上にあることからAF=λ(s+33b+s+3sc)と書ける。またFがCD上にあることから AF=(1−μ)c+s+1μsb とも書ける。よって係数を比較してα=s+33λ=s+1μs,β=s+3λs=1−μを得る。ここでλを消去するとα=s3βであり,μを消去すると β=1−sα(s+1) である。したがって β=1−s23β(s+1),β{s2+3s+3}=s2 より β=s2+3s+3s2,α=s2+3s+33s である。
(2)
辺ACを底辺と見て,Bから直線ACまでの距離をhとする。点Fは AF=αb+βc と表されるので,ACに垂直な方向の成分はαbの分だけである。したがって FG=αh であり,hは三角形ABCで固定されているから,αを最大にすればよい。 α(s)=s2+3s+33s とおくとα′(s)=(s2+3s+3)23(s2+3s+3)−3s(2s+3)=(s2+3s+3)23(3−s2)である。s>0より,0<s<3で増加し,s>3で減少する。よってFGが最大となるのは s=3 のときである。
別解。αを α=s+3+s33 と変形する。s>0で s+s3≧23 であり,等号はs=3のときに限る。分母が最小のときαが最大になるので,同じくs=3を得る。
別解
解法2
方針
三角形の面積比を用いて交点Fの重心座標を直接求める。FのB成分が辺ACからの距離比に一致するので,最後は相加相乗平均により分母を最小化する。
解答
(1) 三角形ABCにおける点Fの重心座標を(x:y:z)とすると,AF=x+y+zyAB+x+y+zzACである。
DはABをs:1に内分するので,直線CD上ではx:y=1:sである。またEはBCをs:3に内分するので,直線AE上ではy:z=3:sである。したがって(x:y:z)=(3:3s:s2)となる。よってα=s2+3s+33s,β=s2+3s+3s2.(2) Bから直線ACまでの距離をhとする。重心座標のB成分がαであるから,FからACまでの距離はFG=αh=s+3+3/s3hである。ここでs>0よりs+s3≧23であり,等号はs=3のときに限る。したがって分母が最小,すなわちFGが最大となるのはs=3である。
総評
難度5,計算量5。目安時間は22分。交点をパラメータで置くところまでは標準的だが,Eの内分比を逆に置くと以後の係数がすべて崩れる。採点上は,FをAE上とCD上の両方で表す式,α,βの消去,距離がαに比例する理由の3点が重要である。最大化は微分でも相加相乗平均でもよいが,s>0と等号条件を明記しておくと答案が締まる。
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出典: 東北大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。