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東北大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

sを正の実数とする。鋭角三角形ABCにおいて,辺ABをs:1に内分する点をD,辺BCをs:3に内分する点をEとする。線分CDと線分AEの交点をFとする。

(1) AF→=αAB→+βAC→とするとき,αとβを求めよ。

(2) Fから辺ACに下ろした垂線をFGとする。FGの長さが最大となるときのsを求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安22分

ベクトル、図形と方程式 ベクトル成分計算、面積比、微分による最大最小

方針

Aを基準点にして,AB→とAC→の係数でD,E,Fを表す。Fを直線AE上と直線CD上の2通りに置いて係数比較を行い,α,βをsの式にする。(2)ではACを底辺と見れば,FからACまでの距離はBからACまでの距離のα倍である。したがってs>0でαを最大化し,微分または相加相乗平均で等号条件を確認する。

解答

(1) AB→=b,AC→=cとおく。DはABをs:1に内分し,EはBCをs:3に内分するからAD→=ss+1b,AE→=3s+3b+ss+3cである。 FがAE上にあることからAF→=λ(3s+3b+ss+3c)と書ける。またFがCD上にあることから AF→=(1−μ)c+μss+1b とも書ける。よって係数を比較してα=3λs+3=μss+1,β=λss+3=1−μを得る。ここでλを消去するとα=3βsであり,μを消去すると β=1−α(s+1)s である。したがって β=1−3β(s+1)s2,β{s2+3s+3}=s2 より β=s2s2+3s+3,α=3ss2+3s+3 である。

(2)
辺ACを底辺と見て,Bから直線ACまでの距離をhとする。点Fは AF→=αb+βc と表されるので,ACに垂直な方向の成分はαbの分だけである。したがって FG=αh であり,hは三角形ABCで固定されているから,αを最大にすればよい。 α(s)=3ss2+3s+3 とおくとα′(s)=3(s2+3s+3)−3s(2s+3)(s2+3s+3)2=3(3−s2)(s2+3s+3)2である。s>0より,0<s<3で増加し,s>3で減少する。よってFGが最大となるのは s=3 のときである。

別解。αを α=3s+3+3s と変形する。s>0で s+3s≧23 であり,等号はs=3のときに限る。分母が最小のときαが最大になるので,同じくs=3を得る。

別解

解法2

方針

三角形の面積比を用いて交点Fの重心座標を直接求める。FのB成分が辺ACからの距離比に一致するので,最後は相加相乗平均により分母を最小化する。

解答

(1) 三角形ABCにおける点Fの重心座標を(x:y:z)とすると,AF→=yx+y+zAB→+zx+y+zAC→である。

DはABをs:1に内分するので,直線CD上ではx:y=1:sである。またEはBCをs:3に内分するので,直線AE上ではy:z=3:sである。したがって(x:y:z)=(3:3s:s2)となる。よってα=3ss2+3s+3,β=s2s2+3s+3.(2) Bから直線ACまでの距離をhとする。重心座標のB成分がαであるから,FからACまでの距離はFG=αh=3hs+3+3/sである。ここでs>0よりs+3s≧23であり,等号はs=3のときに限る。したがって分母が最小,すなわちFGが最大となるのはs=3である。

総評

難度5,計算量5。目安時間は22分。交点をパラメータで置くところまでは標準的だが,Eの内分比を逆に置くと以後の係数がすべて崩れる。採点上は,FをAE上とCD上の両方で表す式,α,βの消去,距離がαに比例する理由の3点が重要である。最大化は微分でも相加相乗平均でもよいが,s>0と等号条件を明記しておくと答案が締まる。

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出典: 東北大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。