方針
各点を原点からの単位ベクトルとして見る。で3本すべてが単位ベクトルなら,からとのなす角がと分かる。このときはを中心に左右回転した方向である。したがって与えられた点集合は回転で閉じており,円周上の各軌道が6点からなるため,点の総数は6の倍数になる。
解答
点に対応する単位ベクトルを とする。仮定より,あるが存在して である。ここで とおくと,はいずれも長さ1のベクトルであり を満たす。
両辺の長さの2乗を取るとである。したがって であり,とのなす角はである。
2つの単位ベクトルの和は,との角の二等分線方向を向く。なす角がなので,とはの方向からそれぞれずれた方向にある。つまり,を中心のまわりに回転したベクトルと,回転したベクトルが,どちらも与えられた点集合に含まれる。
以上は任意のについて成り立つ。したがって,点集合は中心の回転で閉じている。
円周上の1点をずつ回転すると,元の点に戻るまでに 個の相異なる点が現れる。途中で戻ることは,の回転で同じ点になることを意味するが,半径1の円周上では起こらない。よって点集合は6個ずつの組に分かれる。
したがって点の総数は6の倍数である。
別解
解法2
方針
円周上の各点を絶対値1の複素数とみなす。をで割り,に対してを使うと,の実部がと決まる。したがってはを回転した点であり,集合を6点の回転軌道に分解できる。
解答
各点の複素数表示の集合をとする。すべてのについてであり,仮定から,あるが存在してとなる。なのでとおけばである。よりしたがってだからまたなので,はこの2数を1つずつ取る。とおくと,はである。したがって任意のに対して,すなわち集合は回転で閉じている。
1点からという6個の相異なる点が得られ,で元へ戻る。よっては互いに交わらない6点の軌道に分かれるから,点の総数は6の倍数である。
総評
難度7,計算量5。目安時間は28分。「単位ベクトル2本の和が単位ベクトル」という条件から,2本のなす角,和の方向との差を出すことが核心である。ベクトル解法でも複素数解法でも,任意の点を回転した点が集合内にあることを明示する。その後,1つの回転軌道が途中で重ならず6点からなると確認して初めて,総数が6の倍数だと結論できる。