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東北大学 2017年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

a,b,cを1以上7以下の互いに異なる整数とする。

(1) 2次方程式ax2+bx+c=0が有理数解をもつような組(a,b,c)の総数を求めよ。

(2) 同じ2次方程式が少なくとも一つの整数解をもつような組(a,b,c)の総数を求めよ。

難易度6/ 10計算量7/ 10目安30

整数方程式・不等式 判別式数え上げ、場合分け

方針

有理数解をもつ条件を判別式D=b24acが0以上の平方数であることに置き換える。a,cは1以上7以下でbとも相異なるため,bごとに可能な(a,c;D)を表で列挙する。(2)では(1)の候補について,解の公式(b±D)/(2a)の少なくとも一方が整数になるかを割り切れで調べ,整数解をもたない2組だけを除く。

解答

(1)
2次方程式 ax2+bx+c=0 が有理数解をもつための必要十分条件は,判別式 D=b24ac が0以上の平方数になることである。a,c1なので,b=1,2では条件を満たす相異なるa,b,cはない。b=3,4,5,6,7について調べる。

条件を満たす(a,c;D)は次の通りである。b(a,c;D)Nb3(1,2;1),(2,1;1)24(1,3;4),(3,1;4)25(1,4;9),(1,6;1),(2,3;1),(3,2;1),(4,1;9),(6,1;1)66(1,5;16),(2,4;4),(4,2;4),(5,1;16)47(1,6;25),(2,3;25),(2,5;9),(2,6;1),(3,2;25),(3,4;1),(4,3;1),(5,2;9),(6,1;25),(6,2;1)10よって,有理数解をもつ組の総数は 2+2+6+4+10=24 である。

(2)
(1)で列挙した24組について,解は x=b±D2a である。少なくとも一つの整数解をもつかどうかは,b+DまたはbD2aで割り切れるかで判定できる。

表の各組をこの条件で確認すると,整数解をもたないものは (a,b,c)=(6,5,1),(a,b,c)=(6,7,2) の2組だけである。実際,それぞれ 6x2+5x+1=0 の解は1/2,1/36x2+7x+2=0 の解は1/2,2/3であり,整数解をもたない。他の22組では,解の公式の一方が負の整数になる。

したがって,少なくとも一つの整数解をもつ組の総数は 242=22 である。

別解

解法2

方針

判別式をd2と置き,(bd)(b+d)=4acを利用する。u=(bd)/2v=(b+d)/2とすればu+v=b, uv=acとなるため,小さい和の整数分割と積の因数分解で候補を整理できる。

解答

(1) 有理数解をもつとき,判別式をd2 (d0)と書ける。bdは同じ偶奇なのでu=bd2,v=b+d2は整数であり,u+v=b,uv=acを満たす。a,c>0よりu,v>0である。各bについて,条件を満たす(u,v)と積acの因数分解を調べるとbd(u,v)(a,c) の個数31(1,2)242(1,3)251,3(2,3),(1,4)4+262,4(2,4),(1,5)2+271,3,5(3,4),(2,5),(1,6)4+2+4となる。ここではa,b,cが相異なる条件を除外済みである。したがって総数は2+2+6+4+10=24.(2) 上の記号では2解はx=ua,x=vaである。よって少なくとも一方が整数である条件は,auまたはavである。24組を同じ表で確認すると,この条件を満たさないのは(a,b,c)=(6,5,1),(6,7,2)だけである。したがって整数解をもつ組は242=22通りである。

総評

難度6,計算量7。目安時間は30分。範囲が1から7までと狭いので,判別式を使った表の列挙が確実である。ただし「調べる」だけでは採点者が追えないため,bごとの候補を明示するのがよい。(2)は有理数解と整数解の違いを問うており,解の公式の分母2aで割り切れるかを確認する必要がある。例外2組を具体的な解とともに示せば,減点されにくい答案になる。

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出典: 東北大学 2017年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。