問題
複素数平面上の原点を通らない異なる2直線,に関して,原点と対称な点をそれぞれ,とする。
(1) 直線上の点は常に,を満たすことを示せ。
(2) が実数でないことが,とが交点をもつための必要十分条件であることを示せ。また,とが交点をもつとき,交点を,を用いて表せ。
出典:東北大学 2020年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第5問
方針
解法1(垂直二等分線を複素数方程式にする方法)
反射点 の定義から、直線 は線分 の垂直二等分線である。距離条件 を展開して直線の式を作る。(2) は の連立一次方程式として解き、分母の非零条件を幾何的にも確認する。
解法2(実座標の法線ベクトルで考える方法)
と実部・虚部に分ける。(1) の式が実座標で法線 をもつ直線になることを示し、2法線が平行でない条件を と結び付ける。
解答
解法1(垂直二等分線を複素数方程式にする方法)
(1)
点 は原点を直線 に関して対称移動した点である。したがって は線分 の垂直二等分線であり、 なら
である。両辺を2乗すると
展開して共通項 を消せば
を得る。
(2)
同様に直線 の方程式は
である。したがって交点は
の解である。係数の行列式は
よって一意な解をもつ条件は が実数でないことである。行列式が0なら2直線の法線方向が平行であり、 は異なる直線なので交点をもたない。したがってこの条件は必要十分である。
連立方程式を消去すると、交点を表す複素数は
である。
解法2(実座標の法線ベクトルで考える方法)
(1)
とおくと、
線分 の中点は 、方向ベクトルは である。したがってその垂直二等分線 は
すなわち
と表される。よって所望の式が成り立つ。
(2)
とおくと、2直線は
である。異なる2直線が交点をもつための必要十分条件は法線ベクトル が平行でないこと、すなわち
である。一方
なので、これは が実数でない条件と一致する。
実連立方程式を解いて に戻すか、(1) の複素数表示を消去すれば
を得る。分母の虚部が非零であるため、この値は一意に定まる。