Evolton

東北大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

白玉3個,赤玉2個の合計5個の玉が入った箱と硬貨がある。
箱から無作為に玉を1個取り出し,硬貨を投げて表が出たら,その玉を手元に残し,
裏が出たら箱に戻す試行を行う。
試行後に箱の中の玉がなくなったら試行は停止する。
また,最初手元に玉はないものとする。

(1) 2回の試行の結果,手元に白玉が2個ある確率を求めよ。

(2) 3回の試行の結果,手元の玉が白玉1個,赤玉1個の計2個となる確率を求めよ。

(3) nを5以上の整数とし,ちょうどn回目で試行が停止する確率pnを求めよ。

(4) (3)の確率pnが最大となるnを求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

確率場合の数 数え上げ状態分類、独立性の利用

方針

硬貨が表のときだけ玉が減るので、まず表の回数を数える。表になった試行で残る玉は、元の5個から非復元で抽出される。(3) は n 回目が5回目の表となる確率、(4) は隣接項の比で最大を判定する。

解答

(1)

2回後に白玉が2個あるには、2回とも表が出て、白玉を続けて2個取り出す必要がある。よって12351224=340.(2)

3回中ちょうど2回表が出る確率は3C2(12)3.表が出た2回で残る玉が白1個、赤1個となる条件付き確率は3C12C15C2=35.したがって求める確率は3C2(12)335=940.(3)

箱が空になるのは5回目の表が出た直後である。ちょうど n 回目に停止するには、最初の n1 回で表が4回、n 回目に表が出ればよい。よってpn=n1C4(12)n(n5).(4)pn+1pn=12nC4n1C4=n2n8.したがってn<8pn+1>pnn=8pn+1=pnn>8pn+1<pnである。よって最大となるのはn=8,9である。

別解

解法2(負の二項分布と隣接差を使う方法)

方針

5個の玉を区別して考える。硬貨の表が出るたび、箱内の玉から1個が一様に確定して除かれるので、色は無作為な非復元抽出、停止時刻は5回目の表の時刻として分離できる。(4) は pn+1pn の符号を直接調べる。

解答

(1)

「最初の2回がともに表」である確率は 1/4 である。その条件のもとで、除かれる2個は5個から一様に選ばれるので、ともに白である確率は3C25C2=310.よって14310=340.(2)

3回中表が2回である確率は 3/8。その2個が白1個、赤1個である確率は3C12C15C2=35.よって3835=940.(3)

停止時刻 n は、独立な硬貨投げで5回目の表が出る時刻である。最後の1回を表に固定し、それ以前に4回の表を置く位置を選べばpn=n1C42n.(4)

比を割らず、差を取るとpn+1pn=nC42n1C42n+1=n1C3n1C42n+1=n1C3(8n)2n+3.よって n<8 で正、n=8 で0、n>8 で負である。したがって最大となる n8,9である。

総評

難度5、計算量5。想定時間は18分程度。玉の色は硬貨の裏が出た試行では変化せず、表が出たときにだけ非復元抽出として確定する。この分離ができると複雑な樹形図は不要である。(3) は「最初の n1 回で表4回、最後が表」という停止条件を明記する。

冊子PDFで見る東北大の確率の問題で問題集を作る

出典: 東北大学 2020年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。