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東北大学 2020年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

実数tに対して複素数z=−1t+iを考える。
ただし,iは虚数単位とする。

(1) zの実部と虚部をそれぞれtを用いて表せ。

(2) 絶対値∣z−i2∣を求めよ。

(3) 実数tが−1≦t≦1の範囲を動くとき,
点zはどのような図形を描くか,複素数平面上に図示せよ。

難易度4/ 10計算量4/ 10目安14分

複素数平面 式変形、軌跡、実部虚部比較

方針

分母を実数化して z=x+iy の x,y を求める。(2) は z−i/2 の絶対値を直接計算する。(3) は円の方程式と t の端点・中点を使って、どちら側の半円弧かを決める。

解答

(1) z=−1t+i=−t−it2+1=−tt2+1+i1t2+1.したがってRe⁡z=−tt2+1,Im⁡z=1t2+1.(2)z−i2=−tt2+1+i1−t22(t2+1).よって∣z−i2∣2=t2(t2+1)2+(1−t2)24(t2+1)2=(t2+1)24(t2+1)2=14.したがって∣z−i2∣=12.(3)

z=x+iy とすると(2)よりx2+(y−12)2=14.また −1≦t≦1 ではy=1t2+1≧12.端点と中央ではt=−1: z=12+i2,t=0: z=i,t=1: z=−12+i2.よって、中心 i/2、半径 1/2 の円の上半円弧であり、両端を含む。

別解

解法2(反転後の虚部を使う方法)

方針

1/z=−(t+i) と変形すると、その虚部が常に −1 である。z=x+iy を代入して円の方程式を得る。t の範囲から虚部の範囲を調べ、円弧を限定する。

解答

(1)

実数化によりz=−tt2+1+i1t2+1.よって実部と虚部はそれぞれ−tt2+1,1t2+1である。

(2) 1z=−(t+i)だからIm⁡(1z)=−1.z=x+iy とおくと1z=x−iyx2+y2なので−yx2+y2=−1.したがってx2+y2=y  ⟺  x2+(y−12)2=14.これは∣z−i2∣=12を意味する。

(3)

−1≦t≦1 より12≦Im⁡z≦1.したがって軌跡は上半円弧である。端点は t=−1,1 に対応して含まれ、t=0 で上端 i を通る。

総評

難度4、計算量4。想定時間は14分程度。(2) で中心と半径が即座に得られるため、(3) は円全体ではなく t の範囲に対応する弧を限定する問題である。実部の符号により t=−1 から1へ進む向きも確認できる。図では中心・両端・上端を明示した。

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出典: 東北大学 2020年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。