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東北大学 2021年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

座標空間内の点A(x,y,z)は原点Oを中心とする半径1の球面上の点とする。
B(1,1,1)が直線OA上にないとき,点Bから直線OAに下ろした垂線をBPとし,
三角形OBPOPを軸として一回転させてできる立体の体積をVとする。

(1) Vx,y,zを用いて表せ。

(2) Vの最大値と,そのときにx,y,zの満たす関係式を求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安16

ベクトル図形と方程式 内積の利用体積計算、範囲評価

方針

A=(x,y,z) は単位ベクトルであり,直線 OA への点 B(1,1,1) の射影を考える。符号つき射影の長さは s=x+y+z で,垂線の長さは BP2=3s2 となる。三角形 OBPOP のまわりに回転すると,高さ s,底面半径 BP の円錐になる。最大化は u=s とおき,0u3u(3u2) を調べる。

解答

(1) A(x,y,z) は原点中心,半径1の球面上にあるので x2+y2+z2=1 である。したがって OA=(x,y,z) は単位ベクトルである。また OB=(1,1,1) である。

B の直線 OA への符号つき射影の長さを s とすると s=OBOA=x+y+z である。よって OP=s=x+y+z である。一方,OB2=3 なので,直角三角形 OBP において BP2=OB2OP2=3(x+y+z)2 である。

三角形 OBPOP を軸として一回転させると,高さ OP=x+y+z,底面半径 BP の円錐ができる。したがって V=π3BP2OP=π3{3(x+y+z)2}x+y+z である。

(2) u=x+y+z とおく。(x,y,z) は単位ベクトルであるから,内積の大きさの評価より 0u3 である。体積は V=π3(3u2)u である。

関数 F(u)=(3u2)u=3uu30u3 で考えると F(u)=33u2=3(1u)(1+u) である。したがって F(u)0<u<1 で増加し,1<u<3 で減少する。よって最大は u=1 のときで,F(1)=2 である。したがって Vmax=2π3 である。

そのときの条件は x+y+z=1 である。すなわち,もとの球面条件 x2+y2+z2=1 のもとで (x+y+z)2=1 を満たす点で最大となる。

別解

解法2(直角三角形の角で円錐を表す方法)

方針

OAOB のなす角を ϕ と置く。円錐の高さと底面半径を三角比で表し、cosϕ の1変数にして最大化する。

解答

(1) OA=1, OB=3 であり、OAOB のなす角を ϕ とする。直角三角形 OBP からOP=3cosϕ,BP2=3sin2ϕである。また cosϕ=(x+y+z)/3 だからV=π3BP2OP=π3{3(x+y+z)2}x+y+z.(2) w=cosϕ (0w1) とおくとV=π3(1w2)w.微分するとdVdw=π3(13w2)なので、最大は w=1/3 のときである。よってVmax=2π3.また x+y+z=3w=1 だから、最大となる条件はx2+y2+z2=1,(x+y+z)2=1である。

総評

難度5、計算量4。想定時間は16分程度。空間ベクトルの射影と円錐体積を結びつける問題である。射影の長さには符号があるが,円錐の高さは x+y+z になる点を明示する必要がある。最大化は1変数 u=x+y+z に落ち,u=1 が最大条件になる。条件式は球面上で (x+y+z)2=1 と表すと図形的にも分かりやすい。 射影の内積表示と三角比表示の両方で同じ1変数関数へ帰着し、最大条件まで一致することを確かめた。

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出典: 東北大学 2021年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。