問題
座標空間内において,ベクトル
が定める2直線
を考える。点を原点とし,点から直線に下ろした垂線をとおく。次に,点から直線に下ろした垂線をとおく。同様に,点から直線に下ろした垂線を,点から直線に下ろした垂線をとする手順を繰り返して,点, (は正の整数)を定める。
(1) を用いてを表せ。
(2) 極限値を求めよ。
(3) (2)で求めたに対して,点をそれぞれとおくと,直線は2直線の両方と直交することを示せ。
方針
解法1
各垂線条件を、対応する直線の方向ベクトルとの内積が0である条件として書く。 から への垂線で を で表し、 から への垂線で を で表す。これにより の1次漸化式を得る。極限は収束する1次漸化式の不動点として求め、最後に極限点を結ぶベクトルが両方向ベクトルに垂直であることを内積で確認する。
解法2
垂線の足を直交射影の公式として求める。(1) の漸化式を不動点との差へ直し、 の一般項まで求めて収束を確認する。(3) は極限で残る2本の射影条件をそのまま内積0の式として用いる。
解答
解法1
まず必要な内積を計算しておく。
である。
(1)
、 である。 は直線 に垂直なので、 の方向ベクトル と垂直である。したがって
である。内積を代入すると なので である。
次に、 は直線 に垂直なので、 の方向ベクトル と垂直である。したがって
である。内積を代入すると だから である。先ほどの を代入して を得る。
(2)
(1) より である。係数 の絶対値は より小さいので、 は収束する。極限を とすると である。したがって より である。
また なので、 の極限 は である。
(3)
である。直線 が と直交することを示すには、 を示せばよい。実際、
である。、 を代入すると である。
同様に、直線 が と直交することを示すには、 を示せばよい。
であり、 である。したがって直線 は2直線 の両方と直交する。
解法2
必要な内積は
である。
(1)
点 を直線 へ正射影するとき、その係数は
次に を直線 へ正射影すると
(2)
不動点は だから
より
さらに
したがって
(3)
各段階の正射影条件は
一般項から両数列は収束するので、 とすれば
左のベクトルは であるから、直線 は の両方に直交する。