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東北大学 2022年度
理系数学 第2問

問題

を実数とし,実数の関数を考える。

(1) の最小値が負となるようなのとりうる値の範囲を求めよ。

(2) のとき,は2つの極小値をもつ。このとき,が極小となるの値を とする。を示せ。

(3) において単調減少し,かつ,において最小値をとるとする。このとき,のとりうる値の範囲を求めよ。

出典:東北大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問

方針

解法1

とおくと となり、重因子 と2次式の関係が見えやすくなる。(1) は なので、2次式 が負になるかで判定する。(2) は導関数 の2つの極小点を調べ、極小点での値を根の関係で比較する。(3) は導関数の符号配置と全体最小の位置を、 に分けて判定する。

解法2

として導関数を と因数分解する。(2) は の2根の中点を原点に移し、極小値の差を定積分で比較する。(3) は のとき最小点が に限られることを使い、 での単調減少条件を の頂点の値だけで判定する。

解答

解法1

とおく。 が実数全体を動くとき、 も実数全体を動く。また であり、 だから である。以下、 の関数として扱う。

(1)

であり、 では である。したがって が負の値をとるためには、ある となればよい。

2次式 の最小値は、 のとき である。よって負の値をとる が存在する条件は である。したがって求める範囲は である。

(2)

微分すると である。 のとき、2次方程式 は積が であるから、負の解と正の解を1つずつもつ。それらを とする。導関数の符号を調べると、 で極小となり、 で極大となる。 であるから、 である。

極小点 では が成り立つ。これより であるから となる。したがって極小値は で表される。

また、2次方程式の解と係数の関係より である。 を用いて整理すると である。 なので右辺は正である。よって であり、すなわち である。

(3)

の符号で考える。まず のとき、(1) より は負の値をとるか、または で最小値 をとる。左側の極小点で全体の最小値をとり、その点より左では導関数が負である。したがって、ある をその最小点に対応する とすれば、 は単調減少し、 で最小値をとる。

次に とする。このとき がすべての で成り立つので、 であり、全体の最小値は 、すなわち でとる。一方、 は2つの負の解をもつので、 の範囲で は途中で正になる区間をもつ。したがって 全体で単調減少とはならず、この範囲の は条件を満たさない。

最後に とする。このとき の判別式は であり、 の2次式として常に 以上である。したがって では では である。よって 、すなわち で全体の最小値をとり、かつその左側で単調減少する。

以上より、求める の範囲は である。

解法2

とおくと

(1)

なので、 が負の値をもつための必要十分条件は、2次式 が負の値をもつことである。その最小値は

だから

である。ここでは微分は不要である。

(2)

では の2根を と書ける。これらが2つの極小点に対応する。根の中点と半幅を

とおけば である。また

そこで と置くと

奇関数部分の積分は0である。したがって

(3)

まず では(2)より負側の極小値が正側の極小値より小さく、 での値は0だから、最初の極小点が全体最小点である。 では の2根はともに負であり、最初の根で負の極小値をとる一方、 での値は0である。いずれも からその最小点まで単調減少する。

では

であり、 を選べば、その左側で単調減少し最小値0をとる。よって はすべて適する。

次に では で、最小値0をとる点は だけである。したがって に対応し、必要十分条件は 、すなわち である。 の頂点 は負であり

ゆえに条件は である。以上より

となる。