方針
とおくと となり、重因子 と2次式の関係が見えやすくなる。(1) は なので、2次式 が負になるかで判定する。(2) は導関数 の2つの極小点を調べ、極小点での値を根の関係で比較する。(3) は導関数の符号配置と全体最小の位置を、、、 に分けて判定する。
解答
とおく。 が実数全体を動くとき、 も実数全体を動く。また であり、 だから である。以下、 を の関数として扱う。
(1) であり、 では である。したがって が負の値をとるためには、ある で となればよい。
2次式 の最小値は、 のとき である。よって負の値をとる が存在する条件は である。したがって求める範囲は である。
(2)
微分すると である。 のとき、2次方程式 は積が であるから、負の解と正の解を1つずつもつ。それらを とする。導関数の符号を調べると、 と で極小となり、 で極大となる。 であるから、、 である。
極小点 では が成り立つ。これより であるから となる。したがって極小値は で表される。
また、2次方程式の解と係数の関係より である。 を用いて整理すると である。 なので右辺は正である。よって であり、すなわち である。
(3) の符号で考える。まず のとき、(1) より は負の値をとるか、または で最小値 をとる。左側の極小点で全体の最小値をとり、その点より左では導関数が負である。したがって、ある をその最小点に対応する とすれば、 で は単調減少し、 で最小値をとる。
次に とする。このとき がすべての で成り立つので、 であり、全体の最小値は 、すなわち でとる。一方、 は2つの負の解をもつので、 の範囲で は途中で正になる区間をもつ。したがって 全体で単調減少とはならず、この範囲の は条件を満たさない。
最後に とする。このとき の判別式は であり、 の2次式として常に 以上である。したがって では 、 では である。よって 、すなわち で全体の最小値をとり、かつその左側で単調減少する。
以上より、求める の範囲は である。
別解
解法2
方針
として導関数を と因数分解する。(2) は の2根の中点を原点に移し、極小値の差を定積分で比較する。(3) は のとき最小点が に限られることを使い、 での単調減少条件を の頂点の値だけで判定する。
解答
とおくと(1)
なので、 が負の値をもつための必要十分条件は、2次式 が負の値をもつことである。その最小値はだからである。ここでは微分は不要である。
(2)
では の2根を と書ける。これらが2つの極小点に対応する。根の中点と半幅をとおけば である。またそこで と置くと奇関数部分の積分は0である。したがって(3)
まず では(2)より負側の極小値が正側の極小値より小さく、 での値は0だから、最初の極小点が全体最小点である。 では の2根はともに負であり、最初の根で負の極小値をとる一方、 での値は0である。いずれも は からその最小点まで単調減少する。
ではであり、 を選べば、その左側で単調減少し最小値0をとる。よって はすべて適する。
次に では で、最小値0をとる点は だけである。したがって は に対応し、必要十分条件は で 、すなわち である。 の頂点 は負でありゆえに条件は である。以上よりとなる。
総評
4次関数の増減とパラメータを同時に扱う難問。目安時間は30〜38分。公式講評では、(1)に不要な微分を持ち込む時間損失、(2)の計算を示さない結論、(3)の増減場合分け不足が指摘されている。 により重因子を原点へ移し、 と整理するのが全問共通の軸である。境界 は関数値の符号、 は導関数中の2次式の頂点から生じるため、役割を混同しない。