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東北大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

関数f(x)=sin⁡3x+sin⁡xについて,以下の問いに答えよ。

(1) f(x)=0を満たす正の実数xのうち,最小のものを求めよ。

(2) 正の整数mに対して,f(x)=0を満たす正の実数xのうち,m以下のものの個数をp(m)とする。
極限値lim⁡m→∞p(m)mを求めよ。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10分

三角関数、関数 式変形、数え上げ、極限計算

方針

和積公式で sin⁡3x+sin⁡x=2sin⁡2xcos⁡x と変形する。零点は sin⁡2x=0 または cos⁡x=0 から得られ,どちらも正の零点全体としては x=kπ/2 にまとまる。(2) は kπ/2≦m を満たす正整数 k の個数を数え,p(m) と 2m/π の差が1未満であることからはさみうちで密度を求める。

解答

(1)
和積公式より f(x)=sin⁡3x+sin⁡x=2sin⁡2xcos⁡x である。したがって f(x)=0 となるのは sin⁡2x=0またはcos⁡x=0 のときである。 sin⁡2x=0 からは 2x=kπ すなわち x=kπ/2 が得られる。また cos⁡x=0 からは x=(2k+1)π2 が得られるが,これは x=kπ/2 のうち奇数番目のものに含まれている。よって正の零点全体は x=kπ2(k=1,2,3,…) である。したがって最小のものは π2 である。

(2) f(x)=0 を満たす正の実数 x は π2, π, 3π2,… である。したがって p(m) は kπ2≦m を満たす正の整数 k の個数である。

この個数は 2m/π の整数部分であるから,床関数を使わずに書けば p(m)≦2mπ<p(m)+1 である。両辺を m で割ると 2π−1m<p(m)m≦2π である。m→∞ で左端と右端はともに 2/π に近づくので,はさみうちの原理により lim⁡m→∞p(m)m=2π である。

別解

別解(3倍角公式で零点を統合する)

方針

3倍角公式を用いて f(x) を 4sin⁡xcos⁡2x と因数分解する。二種類の零点を一つの等間隔な列にまとめる。

解答

(1)
3倍角公式sin⁡3x=3sin⁡x−4sin⁡3xを用いるとf(x)=4sin⁡x−4sin⁡3x=4sin⁡x(1−sin⁡2x)=4sin⁡xcos⁡2x.したがって零点はsin⁡x=0またはcos⁡x=0である。正の零点を小さい順に並べるとπ2, π, 3π2, 2π,…すなわちx=kπ2(k=1,2,3,…)である。よって最小のものはπ2.(2)
p(m) はkπ2≦mを満たす正整数 k の個数である。したがって2mπ−1<p(m)≦2mπ.m>0 で割ると2π−1m<p(m)m≦2π.はさみうちの原理によりlim⁡m→∞p(m)m=2π.

総評

三角関数の零点を数える短い問題。目安時間は10分。和積公式で積に直すと,sin⁡2x=0 と cos⁡x=0 の零点が重なっていることが分かる。重複して数えないよう,零点の集合を π/2 刻みとしてまとめるのが大切である。(2) は個数を厳密に床関数で書かなくても,2m/π との差が1未満であることを示せば極限には十分である。 和積公式と3倍角公式の2通りで零点列x=kπ/2と密度2/πが一致した。

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出典: 東北大学 2023年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。