問題
実数に対して,整式を考える。
(1) 整式はで割り切れることを示せ。
(2) 方程式の虚数解であって虚部が正のものをとする。を極形式で表せ。ただし,を満たす実数がのみであることは,認めて使用してよい。
(3) 設問(2)の虚数に対して,の値を求めよ。
方針
解法1(標準解法)
は を満たすので,まず因数分解を直接確認する。(2) は と(1)から , を得る。さらに解の積が1で虚数解なので , と読み,虚部正から偏角 を選ぶ。(3) は指数を5で割った余りに直して三角関数で計算する。
別解(\(f(x)\) を法とする剰余計算)
を繰り返して4次式の剰余を直接0にする。根については5乗根の偏角と解の和の符号から該当する根を選ぶ。
解答
解法1(標準解法)
(1)
であるから が成り立つ。実際, である。
ここで を展開すると, である。 より なので である。したがって は で割り切れる。
(2)
の虚数解のうち虚部が正のものを とする。(1)より である。また なら左辺は であり矛盾する。したがって より である。
一方, の2つの解の積は1である。係数は実数なので2つの虚数解は共役であり,その積は に等しい。よって である。さらに を で割ると である。 で虚部が正だから , と書ける。このとき なので である。 だから である。したがって である。
(3)
であり, を で割ると余りは である。よって である。(2)の極形式から である。, より である。
別解(\(f(x)\) を法とする剰余計算)
(1)
である。,すなわち
という関係を用いて高次の項を順に下げると
よって を法として
したがってこの4次式は で割り切れる。
(2)
だから (1) より
なので
すなわち である。
また二根の積は1で,係数が実数だから二根は共役である。よって
虚部が正の5乗根の候補は偏角 の二つである。一方,二根の和は
だから の実部は正である。よって偏角は であり,
(3)
より
を用いて