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東北大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

sを実数とし,数列{an}a1=s,(n+2)an+1=nan+2(n=1,2,3,)で定める。以下の問いに答えよ。

(1) annsを用いて表せ。

(2) ある正の整数mに対してn=1man=0が成り立つとする。
smを用いて表せ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列 漸化式の変形和の計算

方針

漸化式には定数解 an=1 があるので,an1 に注目する。すると an+11=n(an1)/(n+2) となり,積が 2/(n(n+1)) に簡約される。(2) は一般項を足し,1/(n(n+1))=1/n1/(n+1) の部分分数分解で和を消す。m は正の整数なので,最後に m で割ってよい。

解答

(1)
与えられた漸化式は (n+2)an+1=nan+2 である。両辺から n+2 を引くと (n+2)(an+11)=n(an1) となる。したがって an+11=nn+2(an1) である。

これを繰り返すと,n2 について an1=12(n1)34(n+1)(s1) である。分子と分母を整理すると 12(n1)34(n+1)=2n(n+1) であるから,n=1 の場合も含めて an=1+2(s1)n(n+1) である。

(2)
(1)よりn=1man=n=1m{1+2(s1)n(n+1)}=m+2(s1)n=1m1n(n+1)である。ここで 1n(n+1)=1n1n+1 だから n=1m1n(n+1)=11m+1=mm+1 である。

したがって n=1man=00=m+2(s1)mm+1 と同値である。m は正の整数なので m>0 であり,両辺を m で割って 0=1+2(s1)m+1 となる。よって 2(s1)=(m+1) であり,s=1m+12=1m2 である。

別解

別解(不変量を帰納的に保つ)

方針

定数解1との差を取り,n(n+1)(an1)n によらないことを示す。和は部分分数分解で望遠和にする。

解答

(1)
漸化式から(n+2)(an+11)=n(an1)を得る。両辺に n+1 を掛けると(n+1)(n+2)(an+11)=n(n+1)(an1).したがってbn=n(n+1)(an1)は一定である。初項はb1=2(s1)だからn(n+1)(an1)=2(s1).よってan=1+2(s1)n(n+1).(2)1n(n+1)=1n1n+1よりn=1m1n(n+1)=11m+1=mm+1.したがって0=n=1man=m+2(s1)mm+1.m>0 なので m で割り,1+2(s1)m+1=0.これを解いてs=1m2.

総評

係数つき漸化式を定数解との差で処理する標準問題。目安時間は15分。an=1 が特別な解であることに気づくと,an1 がきれいな積で表せる。積の分母が 3 から n+1 までになるため,2/(n(n+1)) への整理を丁寧に書くとよい。(2) は部分分数分解で和が望ましく消えるため,計算量は小さい。 積の反復と不変量の帰納法で一般項を再現し,s=(1m)/2が一致した。

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出典: 東北大学 2023年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。