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東北大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

関数f(x)=12x46x+1について,以下の問いに答えよ。

(1) 曲線y=f(x)の接線で,傾きが1であり,かつ接点のx座標が正であるものの方程式を求めよ。

(2) 座標平面上の2点P(x,f(x))Q(x+1,f(x)+1)を考える。
x0x2の範囲を動くとき,線分PQが通過してできる図形Sの概形を描け。
またSの面積を求めよ。

難易度8/ 10計算量8/ 10目安32

微分積分関数 接線・法線面積計算グラフの概形、計算整理

方針

(1)f(x)=1 を解き,接点の x 座標が正の解を選ぶ。(2) は文系第4問と同じく u=X,v=YX に変換し,掃過線分を v=h(x)=f(x)xxux+1 と見る。h(x)[0,1/2] で増加,[1/2,2] で減少するので,同じ v に対応する2つの x の間隔を2次方程式の根の差で求める。2区間が重なるかどうかの境目 x2x1=1 を使って幅を分け,積分する。

解答

(1) f(x)=12x46x+1 であるから f(x)=12+24(6x+1)2 である。接線の傾きが1である条件は 12+24(6x+1)2=1 である。したがって 24(6x+1)2=32 より (6x+1)2=16 である。接点の x 座標が正であるから 6x+1=4 を選び,x=12 である。このとき f(12)=141=54 なので,接線の方程式は y+54=x12 すなわち y=x74 である。

(2)
線分 PQ 上の点を (X,Y) とし,u=X,v=YX とおく。この変換は面積を変えない。PQ 上では v=f(x)x=32x46x+1 であり,xux+1 である。 h(x)=f(x)x とおくと h(x)=32+24(6x+1)2 である。h(x)=0(6x+1)2=16 から x=1/2 であり,0x1/2 で増加,1/2x2 で減少する。またh(0)=4,h(12)=74,h(2)=4313である。

同じ v に対応する2つの xx1<x2 とする。方程式 v=h(x) を整理すると 18x2+(3+12v)x+8+2v=0 である。したがって2解の差は x2x1=(4v9)(4v+7)6 である。

xu 方向の区間 [x,x+1] を作る。4v43/13 では対応する x は左側の1つだけなので幅は1である。43/13v7/4 では2つの x がある。2つの区間が重ならないのは x2x11 のときであり,境目は (4v9)(4v+7)6=1 から v=94 である。よって幅は{1(4v4313),2(4313v94),1+(4v9)(4v+7)6(94v74)である。

したがって面積 SS=443/131dv+43/139/42dv+9/47/4(1+(4v9)(4v+7)6)dvである。

最後の根号を含む積分について,t=4v+8 とおくと,v=9/4t=1v=7/4t=1 であり,(4v9)(4v+7)=(t17)(t1)=(17t)(1t) となる。この計算から9/47/4(4v9)(4v+7)6dv=5443log2である。よってS=913+5526+12+5443log2=2375243log2である。

概形は,u,v 平面では v=4 から v=43/13 まで幅1,v=43/13 から v=9/4 まで幅2,その後 v=7/4 に向かって2つの区間が重なりながら幅が1へ近づく図形である。元の (X,Y) 平面では,これを Y=X+v の斜め方向に戻した掃過領域になる。

別解

別解(媒介変換の面積から重複分を引く)

方針

線分を (x+t,f(x)+t) と媒介表示し,x=1/2 の両側が作る二領域の面積を求める。同じ高さで重なる部分だけ二次方程式の根の差を用いて引く。

解答

(1) f(x)=12+24(6x+1)2.f(x)=1 より(6x+1)2=16.正の解は x=1/2 であり,f(12)=54.したがって接線はy+54=x12,y=x74.(2)
線分上の点を(X,Y)=(x+t,f(x)+t),0t1と表し,u=X,v=YXとおく。このせん断は面積を保ち,v=h(x):=f(x)x=32x46x+1,xux+1となる。h(0)=4,h(12)=74,h(2)=4313.h[0,1/2] で増加し,[1/2,2] で減少する。それぞれの枝が作る領域の水平幅は1なので,面積はD=74(4)=94,D+=74(4313)=8152.同じ v に対応する二つの解を x1<x2 とする。v=h(x) を整理すると18x2+(3+12v)x+8+2v=0であるからx2x1=(4v9)(4v+7)6.二つの長さ1の区間が重なるのは x2x1<1,すなわち94<v74のときである。重なりの幅は1(4v9)(4v+7)6.根号部分の積分を I とおく。t=4v+8,さらに w=1t と置けばI=9/47/4(4v9)(4v+7)6dv=12402w(w+16)dw.w(w+16)=(w+8)264 として積分するとI=5443log2.よって重なりの面積は12I=34+43log2.したがって求める面積はS=D+D+DD+=94+8152(34+43log2)=2375243log2.上図を逆せん断して Y=X+v と戻したものが,元の座標平面での概形である。

総評

掃過領域の重なりを正確に処理する難しめの面積問題。目安時間は32分。(1) の接線は短いが,(2) では v=f(x)x の増減,2つの逆像の距離,区間 [x,x+1] の重なりを順に見る必要がある。v=43/13 は右端 x=2 が現れる高さ,v=9/4 は2つの区間が接し始める高さであり,どちらも面積分割の境目である。最後の積分は形だけで済ませず,どの区間を積分しているかを明示すると答案の信頼性が上がる。 せん断座標の断面幅と媒介変換の重複補正で,面積237/52(4/3)log2が一致した。

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出典: 東北大学 2023年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。