方針
放物線上の接点を とおくと,その点での接線は で表される。点 を通る条件から,接点の 座標が満たす2次方程式を作り,2つの接点の座標を根と係数の関係で扱う。接点を直接求める必要はなく,和と積だけで線分の傾きと中点が計算できる。最後に,垂直二等分線の 軸との交点 を の2次式として表し,平方完成で最小値を求める。
解答
(1) 放物線 上の点を とする。この点における接線は, である。この接線が点 を通るための条件は すなわち である。
この2次方程式の判別式はであるから,この方程式は相異なる2実根をもつ。各根 に対して接線 が一意に定まり,相異なる根からは傾きの異なる接線が得られる。したがって,条件を満たす接線はちょうど2本である。
(2) 2つの根を とおくと,根と係数の関係より である。
2つの接点を とする。線分 の傾きは である。したがって,その垂直二等分線の傾きは である。ここで なので,この値は定義できる。
次に,線分 の中点を とする。中点の座標は であり, またである。よって である。
垂直二等分線は点 を通り,傾き をもつので, と表される。この直線と 軸との交点では であるから,その 座標を とすると である。
これを平方完成すると, となる。条件 の範囲に は含まれる。したがって, の最小値は であり,それを与えるのは である。
総評
難易度は5/10の標準問題で,文系・理系ともに12〜15分で完答したい必答級である。(1)は接点を とおいた接線の式,判別式が常に正であること,相異なる根が相異なる接線を与えることが主な採点点になる。(2)は根と係数の関係から の傾きと中点を出し, により垂直二等分線の傾きが有限で 軸と交わることを確認してから切片を最小化する。点 自体を接点と思い込むこと,判別式の正値を図だけで済ませること,最後に定義域 を確認しないことが典型的な失点である。