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東京大学 1981年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

abcdを実数の定数として,関数f(x)=ax3+bx2+cx+dを考える.

(1) 関数f(x)が3条件

(イ) f(1)=0

(ロ) f(1)=0

(ハ) x1のときf(x)1x

をみたすのは,定数abcdがどのような条件をみたすときか.

(2) 条件(イ),(ロ),(ハ)をみたす関数f(x)のうちで,
積分11{f(x)x}2dxの値を最小にするものを求めよ.

難易度8/ 10計算量8/ 10目安35

微分積分方程式・不等式 式変形、不等式評価微分による最大最小

方針

端点条件から f(x)=(x21)(px+q) と因数分解する。
x1 の不等式を u=x でまとめ、積分では偶関数部分と奇関数部分の交差項が消えることを使う。

解答

(1)

f(1)=f(1)=0 よりf(x)=(x21)(px+q).係数を比較するとa=p,b=q,c=p,d=q.0u<1 とする。x=u,u の両方で条件(ハ)を満たすことは(1+u)(q+pu)1,(1+u)(qpu)1と同値である。したがってq11+upu(0u1).右辺の2階微分は負なので、その最小値は端点で取る。u=0,1 を調べればq1,q12p.よって必要十分条件はc=a,d=b,b1,b12a.(2)f(x)x=p(3x21)+(2q1)x.前半は偶関数、後半は奇関数なので交差項の積分は0である。したがってI=11{f(x)x}2dx=85p2+23(2q1)2.固定した s=p に対して、許される最大の q を取ればよい。
0s1/2 では q=1 なのでI=6+85s26.s>1/2 では q=1/2s なのでI=85s2+83(1+s)2>325>6.ゆえに p=0,q=1 のとき最小となりf(x)=1x2.\newpage

別解

解法2(偶奇に分けて制約を見る)

方針

f(u)f(u) を同時に用いて、絶対値条件を2本の一次条件へ分ける。
積分では偶部分 a(3x21) と奇部分 (2b1)x の直交を使い、許容領域上で最小化する。

解答

(1)

端点条件よりf(x)=(x21)(ax+b),c=a,d=b.0u<1f(u)1uf(u)1u をそれぞれ整理すると(1+u)(b+au)1,(1+u)(bau)1.したがって必要十分条件はb11+uau(0u1).右辺の2階微分は負なので、区間での最小値は端点のいずれかで取る。
よってc=a,d=b,b1,b12a.(2)f(x)x=a(3x21)+(2b1)x.前半は偶関数、後半は奇関数なので交差項の積分は0であり、I=11{f(x)x}2dx=85a2+23(2b1)2.固定した s=a に対し、許される最大の b を選ぶのが最善である。
0s1/2 では b=1I=6+85s26.s>1/2 では b=1/2sI=85s2+83(1+s)2>325>6.よって a=0,b=1 のとき最小でf(x)=1x2.

総評

難度は10段階中8、計算量は10段階中8程度。想定時間は30分から40分程度。三次式を (x21)(px+q) と置いて次数を下げ、絶対値付き不等式を u=x でまとめるのが重要である。採点では、条件(ハ)を (1+u)(q+pu)1 に直すこと、端点条件 q1, q1/2p を出すこと、積分を p,q の2次式として最小化することが見られる。最後の最小化では、制約のため q が正側へ近づけない点を明確にしたい。

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出典: 東京大学 1981年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。