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東京大学 1984年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第1問

tを実数の定数として,関数f(x)=(x23x+2)(xt)を考える.
いまf(x)=0の2個の解をαβ (α<β)と書くことにすれば,これらはtの関数とみなすことができる.

tの関数tα+tβ1t3の範囲における最大値および最小値を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安17

微分関数 増減表、場合分け、絶対値の処理

方針

まず f(x) を計算し、2解 α,β の和と差を t で表す。絶対値和は t が2解の間にあるか、2解の右にあるかで形が変わるため、f(t)=(t1)(t2) の符号を使って 1t22t3 に分ける。各区間で最大最小を調べる。

解答

f(x)=(x23x+2)(xt) であるから f(x)=(2x3)(xt)+(x23x+2) であり、整理して f(x)=3x22(t+3)x+3t+2 となる。
判別式は {2(t+3)}243(3t+2)=4(t23t+3) である。ここで t23t+3=(t32)2+34>0 なので、f(x)=0 は常に異なる2解をもつ。

2解を α<β とすると、解と係数の関係から α+β=2(t+3)3 であり、また βα=23t23t+3 である。

次に tα,β の位置関係を調べる。 f(t)=t23t+2=(t1)(t2) である。f(x) は上に開く2次式なので、α<x<β で負、外側で正である。
したがって 1t2 では αtβ であり、2t3 では αβt である。 1t2 では tα+tβ=βα=23t23t+3 である。この右辺は t=3/2 で最小となり、最小値は 2334=33 である。またこの区間の端 t=1,2 では値は 2/3 である。 2t3 では tα+tβ=(tα)+(tβ)=2t(α+β) である。よって tα+tβ=2t2(t+3)3=4t32 となる。これは t の増加関数なので、t=3 で最大値 2 をとる。

以上より、求める最大値は 2 であり、そのとき t=3 である。最小値は 33 であり、そのとき t=32 である。

t が2根の間にある区間では、距離の和は根の間隔に等しい

別解

解法2

方針

2つの根 α,β を明示し、tα
tβ の符号を一度に判定する。(2t3)2
t23t+3 の差が 3(t1)(t2) になるため、
絶対値の分岐点 t=2 が直接現れる。

解答

f(x)=3x22(t+3)x+3t+2である。D=t23t+3 とおけば D>0 であり、α=t+3D3,β=t+3+D3.したがってtα=2t3+D3,tβ=2t3D3.ここで(2t3)2D=3(t1)(t2).1t2 では2t3D だから
tα0tβ0 である。よってtα+tβ=2D3=23(t32)2+34.この区間での最小値は t=32 のとき33であり、最大値は両端での 23 である。

2t3 では 2t3>0 かつ2t3D だから、両方の差が非負である。したがってtα+tβ=2(2t3)3=4t32.これは増加関数であり、t=3 のとき 2 となる。
以上より最大値 2 (t=3),最小値 33 (t=32).

総評

導関数を表す2次方程式の2解と絶対値の位置関係を整理する問題。目安時間は17分。2解を直接求めるより、和と差を使う方が計算が軽い。最大の注意点は、t=2 を境に t が2解の間にあるか、2解の右にあるかが変わることである。 2つの解法を相互に照合し、境界値・必要十分性・符号・最終値を確認した。

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出典: 東京大学 1984年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。