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東京大学 1983年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

xy 平面上で、曲線 C:y=x3+ax2+bx+c 上の点 P における接線 l が、P と異なる点 QC と交わるとする。lC で囲まれた部分の面積と、Q における接線 mC で囲まれた部分の面積の比を求め、これが一定であることを示せ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

微分積分 接線・法線面積計算文字消去

方針

接点 P、再交点 Qx 座標を p,q とする。三次曲線と接線との差は接点で二重根、再交点で単根を持つので (xp)2(xq) と書ける。係数比較で次の再交点までの幅が2倍になることを示し、面積が幅の4乗に比例することから比を出す。

解答

P,Qx 座標をそれぞれ p,q とする。曲線の式から接線 l の式を引いた三次式は、x=p を二重根、x=q を単根にもつ。最高次係数は1だからCl=(xp)2(xq).d=qp とおくと、囲まれた面積は向きによらず0du2(du)du=[du33u44]0d=d412.上の因数分解で x2 の係数を比べると2p+q=a.接点を Q に替え、接線 m のもう一つの交点の x 座標を r とすれば、同様に2q+r=a.両式からrq=2(qp)である。したがって2つ目の囲まれた部分の横幅は 2d、その面積は(2d)412=16d412.よって、l による面積と m による面積の比は1:16である。この値は a,b,c,p,q によらない。

接点を一つ進めると横幅が d から 2d へ変わる

別解

解法2(変曲点を原点へ移す)

方針

横軸を a/3 だけ移すと、曲線は Y=X3+kX の形になる。接点を X=s としたとき、曲線と接線との差を直接展開して再交点を 2s と求める。次の接点では再交点が 4s となり、横幅の比が直ちに2と分かる。

解答

X=x+a3 とおき、縦方向にも定数だけ平行移動すると、曲線はY=X3+kXの形になる。平行移動は囲まれた面積を変えない。

接点の X 座標を s とする。この点での接線との差はX3+kX{s3+ks+(3s2+k)(Xs)}=(Xs)2(X+2s).よって、もう一つの交点は X=2s であり、最初の横幅は 3s である。

次に X=2s を接点とすれば、同じ式で新しい再交点は2(2s)=4sである。したがって次の横幅は 6s、すなわち最初の2倍になる。

一般に横幅 D のとき、曲線と接線との差は平行移動後に u2(Du) となるので、面積は0Du2(Du)du=D412.したがって面積比は(3s)4:(6s)4=1:16.平行移動前の係数に依存しないので、この比は一定である。

総評

三次曲線と接線との差が接点で二重に消えることを、面積の相似則へ結びつける問題。目安時間は22分。符号を追うより横幅の絶対値で整理すると安全で、幅が2倍なら面積は4乗則により16倍となる。係数比較と変曲点への平行移動の2通りで 1:16 を再現した。

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出典: 東京大学 1983年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。