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東京大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面において,座標(x,y)が不等式x0y0xy1をみたすような
P(x,y)の作る集合をDとする.
三点A(a,0)B(0,b)C(c,1c)を頂点とし,
Dに含まれる三角形ABCはどのような場合に面積が最大となるか.
また面積の最大値を求めよ.
ただしa0b0c>0とする.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安22

図形と方程式微分 接線・法線面積計算

方針

X=x/c,Y=cy により双曲線と面積を保ったまま C(1,1) へ移す。A=(r,0),B=(0,s) とし、辺上で XY1 が成り立つ必要十分条件を求めてから面積を最大化する。

解答

X=xc,Y=cyと変換する。このとき XY=xy で領域 D は変わらず、二方向の倍率の積が1なので面積も変わらない。新しい座標でC=(1,1),A=(r,0),B=(0,s),r=ac,s=bcと書く。

AC 上の点を(X,Y)=(1+λ(r1),1λ)(0λ1)とおくとXY1=λ{r2λ(r1)}.これが常に0以下となる条件は 0r2 である。同様に辺 BC から 0s2 を得る。辺 AB ではXY=rsλ(1λ)rs41.また三角形を水平線で切ると、各切り口で XY が最大になる点は右端の境界上にある。よって以上の辺の条件は内部に対しても十分である。

三角形の面積はS=r+srs2=1(r1)(s1)2.1r1,s11 より S1 であり、等号は(r,s)=(2,0), (0,2)で成り立つ。元に戻して(a,b)=(2c,0) または (0,2c),Smax=1.

別解

解法2(接線と一次式としての面積)

方針

標準化後、(1,1) における双曲線の接線 X+Y=2 を利用して、二本の辺が領域内に入る条件を r,s2 と読む。その長方形上で面積を一方の変数についての一次式として最大化する。

解答

解法1と同じ面積を保つ変換によりA=(r,0),B=(0,s),C=(1,1)としてよい。双曲線 XY=1C における接線はX+Y=2である。C から X 軸上の点へ引く線分が接点直後で領域 XY1 の外へ出ないためには、その点が (2,0) より右へ出ないことが必要である。直接線分を代入すれば十分性も分かるので0r2.同様に 0s2 である。

面積はS=r+srs2=r+(1r)s2.0r1 のとき、固定した r に対して Ss とともに増えるのでSr+2(1r)2=1r21.等号は (r,s)=(0,2) で成り立つ。

1r2 のときは Ss とともに減るのでSr21.等号は (r,s)=(2,0) で成り立つ。したがって最大値は1で、元の係数では(a,b)=(2c,0)または(a,b)=(0,2c)である。

総評

難易度7、計算量6。目安時間は22分である。頂点三つが D に入るだけでは不十分で、辺と内部まで含まれる条件を示す必要がある。面積を保つ変換で C=(1,1) に標準化すると、接線の切片2がそのまま r,s の上限になる。最大は退化しない三角形で達成されるが、a=0 または b=0 は問題の条件で許されている。

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出典: 東京大学 1986年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。