方針
z を固定した断面を、直角三角形から切り取られる小三角形を引いて求める。有効な上限が z=1 で入れ替わるため2区間に分ける。
解答
z を固定すると断面はx≧0,y≧0,x+y≦3−z,x≦4−2z,y≦z+1で表される。
0≦z≦1 では x≦4−2z は自動的に満たされ、
y≦z+1 が上部を切る。したがってA(z)=21{(3−z)2−(2−2z)2}.1≦z≦2 では y≦z+1 は自動的に満たされ、
x≦4−2z が右部を切るからA(z)=21{(3−z)2−(z−1)2}.よって体積はV=∫012(3−z)2−(2−2z)2dz+∫122(3−z)2−(z−1)2dz=25+1=27.
別解
解法2:大きな四面体から2つの領域を引く
方針
x+y+z≦3 の四面体から、y−z>1 の部分と x+2z>4 の部分を引く。2領域は重ならず、それぞれ簡単な三角形断面で体積を求められる。
解答
まずT={(x,y,z)∣x,y,z≧0, x+y+z≦3}とする。これは3軸上の切片がすべて3の四面体だからvol(T)=63⋅3⋅3=29.T のうち y−z>1 の部分を考える。
y=z+1+t と置くとx+2z+t≦2,x,z,t≧0.これは切片が 2,1,2 の四面体なので、その体積は62⋅1⋅2=32.次に x+2z>4 の部分を考える。1≦z≦2 では
切り取られる断面が脚 z−1 の直角二等辺三角形であり、
2≦z≦3 では元の断面全体が切り取られる。よって体積は∫122(z−1)2dz+∫232(3−z)2dz=61+61=31.なお y−z>1 ならx+2z<2となるため、上の2領域は重ならない。したがって求める体積は29−32−31=27である。
総評
難度は10段階で6、計算量は10段階で5程度。試験場では30分前後を見込む。立体を直接描き切るより、z 固定の断面に落とすのが安定する。採点上は、0≦z≦1 と 1≦z≦2 でどの不等式が有効になるかを明示することが重要である。断面積の式だけを書くと根拠が見えにくいので、「大三角形から小三角形を引く」という説明を添えると答案の読みやすさが上がる。
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出典: 東京大学 1988年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。