方針
折れ線距離は絶対値の和で表される。(1)はを,とで式が変わることに注意して整理する。
(2)では,まずを固定し,に対する等距離集合を求める。なので,固定したでの軌跡は左水平半直線,中央の斜め線分,右水平半直線の3部分になる。最後にを動かして合併し,,,に分けて下端を求める。
解答
(1) とする。条件は である。 ,とおくと,条件はである。ここでである。 ではなので,すなわちである。 ではであり,の式からである。 ではなので,すなわちである。
よって求める範囲は と と の和集合である。
(2) を固定する。点に対する条件は である。ここでとおくと,である。 ,とおく。条件はである。 ではなのでである。だから,これはの範囲で となり, である。 ではなのでである。したがって より である。 ではなのでである。よって から である。
以上より,固定したでの等距離集合は の3部分からなる。
これをについて合併する。
まずでは であり,右辺はで最小値をとり,その後いくらでも大きくなる。したがって である。
次にを考える。中央の斜め部分を通るにはが必要であり,そのとき である。この右辺はで増加するので,のとき最小となり を与える。
一方,右水平部分を通るにはが必要であり,そのとき である。 では,の範囲でこの値はのとき最小となるので,下端は である。 では,を選べるので最小値は である。さらに右水平部分で得られる値と中央部分で得られる値がつながるため,この下端以上のすべての点が得られる。
したがって求める範囲はである。図では,左側は水平線以上,中央は放物線以上,右側は水平線以上を塗る。
別解
解法2
方針
固定した の等距離線を3部分に分けた後、逆に各 で取り得る の最小値を最適化する。最後に境界以上の全点が実現することを構成的に確認する。
解答
(1) を 、 で場合分けするとを得る。
(2)
とする。 であり、固定した の等距離集合はここから を動かす。
では が で
以上の全値を取る。 では、斜め部分の条件
から得る下端は右水平部分では のもとでを最小化する。よって では 、
では が最小である。各式は の連続関数で
上方へ無限に伸び、2つの部分の値域も端点で接続するから、下端以上の全値を取る。
したがって求める範囲は
総評
難度は8、計算量は7。固定パラメータの等距離線の合併が境界線だけでなく上方領域全体になることを確認した。 2解法の結論を照合し、定義域、端点、必要十分性、等号条件を再確認した。 図は論証を補助するものに限定し、図の縮尺に依存しない式による説明も併記している。