方針
P=(au,bv),u2−v2=1 と標準化し、接線と2本の漸近線の交点を求める。
面積から u,v が消えて S=ab となることを示し、z=et で最小化する。
解答
(1)
P=(au,bv) とおくと u2−v2=1 であり、接線はaux−bvy=1.漸近線 y=±bx/a との交点はQ=(u−va,u−vb),R=(u+va,−u+vb).よってS=21∣xQyR−yQxR∣=21(u−v)(u+v)−2ab=ab.したがって S は P によらない。
(2)
z=et>0 とおくとS=ab=5z4+6z+z−2.微分すればdzdS=20z3+6−2z−3.w=z3>0 とおくと、停留条件は10w2+3w−1=0であり、w=1/5 を得る。またdz2d2S=60z2+6z−4>0なので最小である。z3=1/5 では 5z4=z,z−2=5z よりSmin=12z=3512.接線が漸近線から切り取る三角形
別解
解法2
方針
X=x/a,Y=y/b の拡大縮小で標準双曲線へ移し、標準図形の面積が1であることを使う。
最小化は t のまま微分して導関数の符号変化を確認する。
解答
(1) X=ax,Y=byとおくと、双曲線は X2−Y2=1、漸近線は Y=±X になる。
標準双曲線上の点を (u,v) とすれば接線は uX−vY=1 であり、
漸近線との交点は(u−v1,u−v1),(u+v1,−u+v1).u2−v2=1 より、この2点と原点が作る三角形の面積は1である。
元の平面への変換は横を a 倍、縦を b 倍するので、面積は ab 倍される。
よって S=ab で一定である。
(2) S(t)=5e4t+6et+e−2t.したがってS′(t)=20e4t+6et−2e−2t=2e−2t(10e6t+3e3t−1).u=e3t>0 とおくと、括弧内は 10u2+3u−1 であり、
正の根は u=1/5 だけである。この二次式は正の範囲で単調増加するので、
S′(t) はこの点の前で負、後で正となる。
よって e3t=1/5 で最小となりSmin=3512.
総評
難度は6、計算量は6。接線と漸近線の交点の分母が (u−v)(u+v)=1 で消える点を、座標法と拡大縮小法で照合した。最小化では正の停留点が一意であることも確認した。2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、図の縮尺に依存しない式による説明も併記している。
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出典: 東京大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。