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東京大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

半径 1cm の半球形の器が水平から角 θ だけ傾けて固定されている。
ただし0<θ<π2とする。この器に毎秒π18cm3の割合で水を入れるとき、入れはじめてから 3+cos2θ 秒後に器から水が流れだした。
このときの θ の値を求めよ。

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

図形と方程式積分三角関数 体積計算図形的解釈、式変形

方針

あふれる瞬間の水平な水面は、傾いた口の円の最下点を通る。
水の部分を高さ 1sinθ の球冠と見て球冠公式を使い、注水量と等置する。

解答

球の中心を C とする。器を角 θ だけ傾けると、口の円の最下点は
C より sinθ だけ下にある。したがって、あふれる瞬間の水は球の下端からh=1sinθの高さまでを占める球冠である。

s=sinθ とおくと 0<s<1 であり、半径1、高さ 1s の球冠の体積はV=π(1s)2(11s3)=π3(1s)2(2+s).一方、あふれるまでに入った水量はπ18(3+cos2θ)=π18(4s2).両者を等置して整理すると6(1s)2(2+s)=4s2,(2s1)(3s2+2s8)=0.候補は s=1/2,4/3,2 であるが、0<s<1 よりs=12.したがってθ=π6.傾いた器と水平な水面

別解

解法2

方針

球冠公式を使わず、球の水平断面積を積分して水量を求める。
器の傾きは水面の高さ sinθ にだけ反映される。

解答

s=sinθ とおき、球の中心を原点、鉛直上向きを z 軸とする。
あふれる瞬間の水面は、傾いた口の最下点を通るので z=s である。
高さ z における球の断面積はπ(1z2)だから、水の体積はV=1sπ(1z2)dz=π[zz33]1s=π3(23s+s3).注水量との等式はπ3(23s+s3)=π18(4s2).したがって6s3+s218s+8=0,(2s1)(3s2+2s8)=0.0<s<1 に入る解は s=1/2 だけである。ゆえにθ=π6である。

総評

難度は7、計算量は5。器の傾きそのものではなく、口の最下点の鉛直座標が sinheta になることが核心である。球冠公式と断面積分で体積を照合し、範囲外の根を除外した。2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、図の縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 東京大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。