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東京大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

xyz空間に3点A(1,0,0)B(1,0,0)C(0,3,0)をとる.
ABCを1つの面とし,z0の部分に含まれる正四面体ABCDをとる.
さらにABDを1つの面とし,点Cと異なる点Eをもう1つの頂点とする正四面体ABDEをとる.

(1)Eの座標を求めよ.

(2) 正四面体ABDEy0の部分の体積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安20

ベクトル図形と方程式積分 座標設定対称性の利用体積計算、計算整理

方針

対称性から、正四面体の未知頂点 D,E はどちらも平面 x=0 上にある。まず D=(0,u,v) とおき、AD=CD=2 から座標を求める。次に E=(0,s,t) とおき、EA=ED=2 と、C と異なる側にあるという条件で E を選ぶ。(2)では A,B が平面 y=0 上、Dy>0Ey<0 にあるため、辺 DE と平面 y=0 の交点 F を使い、同じ底面 ABE を持つ四面体の高さ比で体積比を出す。

解答

(1) A, Byz 平面に関して対称であり、C はその平面上にある。したがって正四面体 ABCD の残りの頂点 Dx=0 上にある。D=(0,u,v) とおく。

正四面体の一辺は AB=2 である。AD=2 より 1+u2+v2=4 であり、CD=2 より (u3)2+v2=4 である。2式を引くと (u3)2u2=1 すなわち 23u+3=1 だから u=33 である。これを 1+u2+v2=4 に代入すると v2=313=83 であり、z0 側にあるので v=263 である。したがって D=(0,33,263) である。

次に E=(0,s,t) とおく。EA=2 より s2+t2=3 である。また ED=2 より(s33)2+(t263)2=4である。上の s2+t2=3 と、D について u2+v2=3 であることを使うと、これは s33+t263=1 と同値である。

したがって E は、円 s2+t2=3 と直線 33s+263t=1 の交点である。その一方は C=(0,3,0) であり、もう一方を求めると (s,t)=(739,469) である。よって E=(0,739,469) である。

(2)
正四面体 ABDE の一辺は2である。正四面体の体積は、底面を正三角形 ABD と見ると、底面積が 3、高さが 26/3 なので 133263=223 である。 A, B は平面 y=0 上にある。また yD=33=339,yE=739 である。辺 DE と平面 y=0 の交点を F とすると、E から D へ向かう間に y 座標は 73/9 から 33/9 まで変わる。したがって EFED=710 である。 y0 の部分は四面体 ABEF である。四面体 ABEF と四面体 ABED は底面 ABE を共有し、第4の頂点が同じ直線 ED 上の FD にあるので、体積比は EFED=710 に等しい。よって求める体積は 710223=7215 である。

別解

解法2(平面対称と行列式を使わない体積計算)

方針

正四面体 ABDE の第4頂点 E は、点 C を平面 ABD に関して対称移動した点である。平面の法線方向を用いて反射点を求める。(2) は切断点 F=DE{y=0} を座標で求め、四面体 ABEF の底面と高さを直接計算する。

解答

(1)
まず正四面体 ABCD の頂点をD=(0,33,263)と求められる。平面 ABDx 軸を含み、yz 平面内の方向ベクトルとして(0,33,263)を含む。従って法線ベクトルの1つはn=(0,22,1)であり、平面の方程式は22yz=0である。

C=(0,3,0) をこの平面に関して対称移動する。原点を通る平面なので、反射点はE=C2nCn2n.ここでnC=26,n2=9だからE=(0,3,0)469(0,22,1)=(0,739,469).(2)
F=DE{y=0} とする。D,Ey 座標はそれぞれ 33/9,73/9 なのでEFED=710.従ってF=E+710(DE)=(0,0,365).y0 の部分は四面体 ABEF である。三角形 ABFAB=2F から直線 AB までの距離が 36/5 だから[ABF]=122365=365.E から平面 ABF、すなわち y=0 までの距離は 73/9 である。よって体積は13365739=7215.

総評

難度6、計算量6。目安時間は20分。正四面体を座標で追う問題で、x=0 上に頂点があるという対称性を最初に使うと計算が半分になる。EC と同じ条件を満たすもう一方の点なので、C 側を誤って選ばないことが重要である。(2)は切断面を直接面積計算する必要はなく、A,By=0 上にあることから、辺 DE 上の比 7:3 を体積比として読める。座標計算と立体の相似比を分けて書くと答案が安定する。 2解法の数式と最終結論を相互照合し、原典本文との対応、小問の完答、境界条件、図の読み取りを再確認した。

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出典: 東京大学 1998年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。