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東京大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

自然数の2乗になる数を平方数という。以下の問いに答えよ。

(1) 10進法で表して3桁以上の平方数に対し,10の位の数をa,1の位の数をbとおいたとき,a+bが偶数となるならば,bは0または4であることを示せ。

(2) 10進法で表して5桁以上の平方数に対し,1000の位の数,100の位の数,10の位の数,および1の位の数の4つすべてが同じ数となるならば,その平方数は10000で割り切れることを示せ。

難易度6/ 10計算量4/ 10目安20

整数 剰余分類、合同式、場合分け

方針

(1) は平方数の下2桁だけの問題なので、20 で割った余りを見る。平方数の 20 での余りは 0,1,4,5,9,16 に限られる。一方、a+b が偶数なら十の位 a と一の位 b は同じ偶奇であり、下2桁 10a+b20 での余りを偶奇別に絞れる。(2)は下4桁を dddd と置き、(1)で d=0 または 4 まで絞る。d=4 は平方数の 16 での余りに反するので排除し、下4桁が 0000 であることを示す。

解答

(1)

任意の整数を 20 で割った余りは 0,1,2,,19 のいずれかである。これらを2乗して 20 で割った余りを調べると、平方数の余りは 0,1,4,5,9,16 のいずれかに限られる。

平方数の下2桁を 10a+b とする。a+b が偶数であるから、ab は同じ偶奇である。

まず a,b がともに奇数であるとする。このとき 10a20 で割ると 10 余り、b は奇数であるから、10a+b20 で割った余りは 11,13,15,17,19 のいずれかである。しかし、これらは上で求めた平方数の余りに含まれない。したがってこの場合は起こらない。

次に a,b がともに偶数であるとする。このとき 10a20 で割り切れるので、10a+b20 で割った余りは 0,2,4,6,8 のいずれかである。このうち平方数の余りになり得るのは 0,4 だけである。したがって一の位 bb=0またはb=4 である。

(2)

下4桁の数字がすべて同じであるとし、その数字を d とする。すると下2桁は dd であり、十の位と一の位の和は d+d=2d で偶数である。よって(1)より d=0またはd=4 である。

もし d=4 なら、下4桁は 4444 である。ところが 4444=16277+12 であるから 444412(mod16) である。一方、整数を 16 で割った余りを2乗して調べると、平方数の 16 での余りは 0,1,4,9 のいずれかであり、12 にはならない。したがって d=4 は不可能である。

よって d=0 でなければならない。つまり下4桁は 0000 である。したがって、その平方数は 10000 で割り切れる。

条件・検算

平方剰余は実際に 0,1,4,5,9,16(mod20) および 0,1,4,9(mod16) に限られる。末尾4桁が0000なら、元の数の桁数にかかわらず10000の倍数である。

総評

難度6、計算量4。目安時間は18〜24分。末尾の数字だけを問う平方数の問題なので、実際の平方根を考えるより剰余で処理するのが自然である。(1)では a+b が偶数という条件を「十の位と一の位が同じ偶奇」と読み替え、20 での平方剰余と照合する。16 ではなく 20 を使うのは、十の位の偶奇と一の位を同時に扱いやすいためである。(2)は(1)をそのまま下2桁に適用し、残った d=416 で排除する。よくある誤りは、下2桁が 44 であり得ないことだけを示して下4桁 4444 の確認を省くこと、または d=0 から直ちに 10000 の倍数であることを言い忘れることである。

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出典: 東京大学 2004年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。