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東京大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第2問

実数xの小数部分を,0y<1かつxyが整数となる実数yのこととし,
これを記号xで表す。
実数aに対して,無限数列{an}の各項an (n=1,2,3,)を次のように順次定める。

(i) a1=a

(ii) {an0のとき,an+1=1an,an=0のとき,an+1=0.

(1) a=2のとき,数列{an}を求めよ。

(2) 任意の自然数nに対してan=aとなるような
13以上の実数aをすべて求めよ。

難易度5/ 10計算量3/ 10目安15

数列数と式 漸化式の変形、場合分け、範囲評価

方針

小数部分の定義から、x は常に [0,1) に入る。(1) は a1=21 を出し、1/(21)=2+1 の小数部分が再び 21 であることを確認する。(2) は全項が同じ a になる固定点条件であり、まず a1=a=a から 1/3a<1 を得る。次に 1/a=a を、1/aa が整数である条件に直し、a の範囲から整数値を 1,2 に絞る。

解答

(1) 1<2<2 であるから a1=2=21 である。この値は0でないので、次の項は a2=121 である。ここで 121=2+1 であり、2<2+1<3 だから 2+1=21 となる。よって a2=a1 である。

同じ計算が以後も繰り返されるので、すべての自然数 n について an=21 である。

(2)
任意の自然数 n に対して an=a であるとする。特に n=1a1=a=a であるから、a は自分自身が小数部分であり、0a<1 を満たす。問題では a1/3 も仮定されているので 13a<1 である。したがって a0 である。

次に a2=a であるためには 1a=a でなければならない。小数部分の定義より、ある整数 m が存在して 1a=m+a と書ける。すなわち 1aa=m が整数である。 1/3a<1 より 1<1a3 であり、また 0<a<1 だから 0<1aa<3 である。したがって整数 mm=1またはm=2 に限られる。 m=1 のとき 1a=a+1 より a2+a1=0 である。a>0 なので a=1+52=512 を得る。 m=2 のとき 1a=a+2 より a2+2a1=0 である。a>0 なので a=1+2=21 を得る。

これらはいずれも 1/3a<1 を満たし、1/a=a を満たすので、以後も同じ値が続く。したがって求める値は21,512である。

総評

小数部分の定義を固定点条件として使う問題である。目安時間は15分。a=a から a<1 が出ること、1/a=a1/aaZ と読めることが採点点になる。a=1/3 は範囲の端点だが、3=0 となり条件を満たさない。整数 m を絞るときは、1/a の範囲だけでなく a を引いた後の範囲を見ると、m=3 が入らないことを明確に説明できる。

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出典: 東京大学 2011年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。