方針
まず与えられた漸化式を と書き、全項が正であることを押さえる。(1)はこの関係を使って、指定された分数を隣の添字の同じ分数へ変形し、不変量であることを示す。(2)は不変量の値が初期値から と分かるので、 と組み合わせて線形漸化式 を得る。(3)は も同じ線形漸化式と初期値を持つことを示して一致させる。
解答
(1)
まず は正であり、 が正なら である。したがってすべての は正で、以下の割り算は正当である。
与えられた漸化式は と書ける。そこで とおく。上の関係から であるため である。
一方、添字を1つ進めると である。ここで を再び用いればとなる。よって であり、 は によらない。
(2)
(1) の一定値は を代入して である。したがって、 に対して すなわち が成り立つ。
また、もとの漸化式で添字を とすると である。これを上の式へ代入すると である。左辺をくくって となる。 だから両辺を で割ることができ、 を得る。
(3) とおく。まず、数列 について が成り立つことを示す。実際、 より であり、また より である。したがって である。
これを に適用すると、 で が成り立つ。一方、(2)より も を満たす。
初期値を比べると であり、また である。、 と書けるので、初期値2つが一致すれば数学的帰納法によりすべて一致する。よって がすべての正の整数 について成り立つ。
総評
難度6、計算量5。目安時間は20分。非線形漸化式を、不変量を通じて線形漸化式へ変換する問題である。(1)で を作る計算が山場で、ここを丁寧に書けると(2)(3)は自然に流れる。(2)では を確認して割ること、(3)では が満たす漸化式を添字を飛ばして導くことが採点点になる。誘導が強いので、各小問の結果を次に使う構成を崩さないことが重要である。