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東京大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

数列{pn}を次のように定める。p1=1,p2=2,pn+2=pn+12+1pn(n=1,2,3,)(1) pn+12+pn2+1pn+1pnnによらないことを示せ。

(2) すべてのn=2,3,4,に対し,pn+1+pn1pnのみを使って表せ。

(3) 数列{qn}を次のように定める。q1=1,q2=1,qn+2=qn+1+qn(n=1,2,3,)すべてのn=1,2,3,に対し,pn=q2n1を示せ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列 漸化式の変形、帰納的定義の利用、数学的帰納法

方針

まず与えられた漸化式を pnpn+2=pn+12+1 と書き、全項が正であることを押さえる。(1)はこの関係を使って、指定された分数を隣の添字の同じ分数へ変形し、不変量であることを示す。(2)は不変量の値が初期値から 3 と分かるので、pn1pn+1=pn2+1 と組み合わせて線形漸化式 pn+1+pn1=3pn を得る。(3)は q2n1 も同じ線形漸化式と初期値を持つことを示して一致させる。

解答

(1)

まず p1=1,p2=2 は正であり、pn,pn+1 が正なら pn+2=pn+12+1pn>0 である。したがってすべての pn は正で、以下の割り算は正当である。

与えられた漸化式は pnpn+2=pn+12+1 と書ける。そこで In=pn+12+pn2+1pn+1pn とおく。上の関係から pn+12+1=pnpn+2 であるため In=pnpn+2+pn2pn+1pn=pn+2+pnpn+1 である。

一方、添字を1つ進めると In+1=pn+22+pn+12+1pn+2pn+1 である。ここで pn+12+1=pnpn+2 を再び用いればIn+1=pn+22+pnpn+2pn+2pn+1=pn+2+pnpn+1となる。よって In+1=In であり、Inn によらない。

(2)

(1) の一定値は n=1 を代入して p22+p12+1p2p1=4+1+12=3 である。したがって、n2 に対して pn2+pn12+1pnpn1=3 すなわち pn2+pn12+1=3pnpn1 が成り立つ。

また、もとの漸化式で添字を n1 とすると pn1pn+1=pn2+1 である。これを上の式へ代入すると pn1pn+1+pn12=3pnpn1 である。左辺をくくって pn1(pn+1+pn1)=3pnpn1 となる。pn1>0 だから両辺を pn1 で割ることができ、pn+1+pn1=3pn を得る。

(3) rn=q2n1 とおく。まず、数列 qn について qk+2+qk2=3qk(k3) が成り立つことを示す。実際、qk+1=qk+qk1 より qk+2=qk+1+qk=2qk+qk1 であり、また qk=qk1+qk2 より qk2=qkqk1 である。したがって qk+2+qk2=3qk である。

これを k=2n1 に適用すると、n2rn+1+rn1=3rn が成り立つ。一方、(2)より pnpn+1+pn1=3pn(n2) を満たす。

初期値を比べると r1=q1=1=p1 であり、また r2=q3=q2+q1=2=p2 である。pn+1=3pnpn1rn+1=3rnrn1 と書けるので、初期値2つが一致すれば数学的帰納法によりすべて一致する。よって pn=q2n1 がすべての正の整数 n について成り立つ。

総評

難度6、計算量5。目安時間は20分。非線形漸化式を、不変量を通じて線形漸化式へ変換する問題である。(1)で In=In+1 を作る計算が山場で、ここを丁寧に書けると(2)(3)は自然に流れる。(2)では pn1>0 を確認して割ること、(3)では q2n1 が満たす漸化式を添字を飛ばして導くことが採点点になる。誘導が強いので、各小問の結果を次に使う構成を崩さないことが重要である。

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出典: 東京大学 2015年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。