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東京大学 2011年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

座標平面上の1点P(12,14)をとる。
放物線y=x2上の2点Q(α,α2)R(β,β2)を,
3点PQRQRを底辺とする二等辺三角形をなすように動かすとき,
PQRの重心G(X,Y)の軌跡を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

図形と方程式関数 軌跡座標設定文字消去

方針

底辺が QR の二等辺三角形なので、条件は PQ=PR である。放物線上の点 (t,t2)P(1/2,1/4) の距離の2乗を F(t) とおき、F(α)=F(β)αβ で因数分解する。QR なので αβ として、s=α+βr=αβ で整理する。重心は sα2+β2 で表せるので、条件から X,Y の関係式を得る。最後に、相異なる実数 α,β が存在する条件を判別式で確認し、軌跡の範囲を決める。

解答

放物線上の点 (t,t2)P(12,14) との距離の2乗を F(t)=(t12)2+(t214)2 とおく。PQRQR を底辺とする二等辺三角形であることは PQ=PR すなわち F(α)=F(β) を意味する。また三角形をなすので QR、すなわち αβ である。

まず F(t) を整理すると F(t)=t4+12t2t+516 である。したがってF(α)F(β)=(α4β4)+12(α2β2)(αβ)=(αβ){(α+β)(α2+β2)+12(α+β)1}である。αβ だから (α+β)(α2+β2)+12(α+β)1=0 である。

ここで s=α+β,r=αβ とおく。すると α2+β2=s22r であるから、上の条件は s(s22r)+s21=0 となる。もし s=0 なら左辺は 1 となり不可能である。よって s0 であり、s22r=1s12 を得る。すなわち α2+β2=1s12 である。

重心 G(X,Y) について X=1/2+α+β3=s+1/23 であり、Y=1/4+α2+β23=1/4+1/s1/23=13s112である。X=(s+1/2)/3 より s=3X12=6X12 であるから、これを Y に代入すると Y=13(3X1/2)112=32X4(6X1) である。

次に範囲を決める。α,β が相異なる実数として存在するためには、2次方程式 T2sT+r=0 が相異なる実数解をもてばよい。すなわち s24r>0 が必要十分である。上で得た s22r=1s12 から 2r=s21s+12 である。したがって s24r=s22(s21s+12)=s21+2s である。

また α2+β2=1/s1/20 であるから、特に s>0 でなければならない。s>0 のもとで s21+2s>0 は、両辺に正の s をかけて s3+s<2 と同値である。関数 s3+ss>0 で単調増加し、s=12 となるので、0<s<1 である。 s=3X1/2 だから、これは 0<3X12<1 すなわち 16<X<12 である。逆に、この範囲の X に対しては 0<s<1 となり、判別式が正なので相異なる実数 α,β が存在する。

したがって求める軌跡は Y=32X4(6X1),16<X<12 である。

放物線上の2点 Q,R、頂点 P、重心 G と、重心の軌跡の関係は次図のようになる。

別解

解法2(弦の垂直二等分線を使う)

方針

QR の中点を M とする。二等辺条件 PQ=PRPMQR と読み替えると、弦の傾き α+β と中点座標だけで条件を書ける。対称式から重心を出し、最後に α,β が相異なる実数となる範囲を判別式で決める。

解答

QR の中点を M とする。またs=α+β,r=αβとおく。QR であり、弦 QR の傾きはα2β2αβ=α+β=sである。一方、M(s2,α2+β22)である。

PQ=PR は、点 P が弦 QR の垂直二等分線上にあることと同値である。したがって PMQR であり、(12s2)+s(14α2+β22)=0となる。s=0 なら左辺は 1/2 となるので s0 である。整理するとα2+β2=1s12を得る。

重心 G(X,Y) についてX=1/2+s3,Y=1/4+α2+β23=13s112である。したがって s=3X1/2 を消去すると(X16)(Y+112)=19となる。

残るのは s の範囲である。α2+β2=1s120かつ s0 なので s>0 である。また2r=s21s+12だから、α,β が相異なる実数である条件はs24r=s21+2s>0.s>0 より、これはs3+s<2と同値である。左辺は s>0 で単調増加し、s=1 で2となるので0<s<1である。よって16<X<12となる。

したがって求める軌跡は(X16)(Y+112)=19,16<X<12である。

総評

二等辺条件を距離の等式、または垂直二等分線として対称式に直す軌跡問題である。目安時間は25分。式の関係だけなら比較的短いが、α,β が相異なる実数として存在する範囲を最後に確認しないと軌跡として不十分になる。s=α+β が0でないこと、さらに α2+β20 から s>0 が必要になることを飛ばさないのが重要である。端点 X=1/6,1/2 は、それぞれ s=0,1 に対応し、三角形の条件または相異なる実数条件を満たさないため含まれない。

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出典: 東京大学 2011年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。