方針
(1) はまず x について平方完成し、係数が負の2次関数であることから頂点で最大値をとることを明示する。最大値は t の3次式 g(t) になる。(2) は指定範囲 t≧−1/2 上で g(t) の最小値を調べる。導関数で増減を確認し、左端 −1/2 と極小点 t=5 の値を比較する。
解答
(1) x について整理すると f(x)=−2x2+(8t−12)x+t3−17t2+39t−18 である。x2 の係数が負なので、この2次関数は上に凸であり、平方完成して頂点を読めば最大値が求まる。
実際、f(x)=−2{x2−(4t−6)x}+t3−17t2+39t−18=−2{x−(2t−3)}2+2(2t−3)2+t3−17t2+39t−18=−2{x−(2t−3)}2+t3−9t2+15tである。したがって、x=2t−3 のとき最大となり、最大値は t3−9t2+15t である。
(2)
(1) の最大値を g(t)=t3−9t2+15t とおく。微分すると g′(t)=3t2−18t+15=3(t−1)(t−5) である。よって、g(t) は t<1,5<t で増加し、1<t<5 で減少する。
したがって、範囲 t≧−1/2 で最小値の候補は左端 t=−1/2 と極小点 t=5 である。まず g(5)=125−225+75=−25 である。また、t=−1/2 ではg(−21)=−221−29−215=−29−2231.これと −25 を比較するとg(−21)−g(5)=241−2231=22412−31>0である。最後の不等式は 412>31 から従う。
よって左端の値よりも g(5) の方が小さい。求める最小値は −25 である。
別解
解法2(因数分解による最小値評価)
方針
(1) は平方完成で最大値を求める。(2) は微分で増減を追う代わりに、候補値 −25 との差 g(t)+25 を因数分解する。指定範囲では各因子の符号が直ちに決まり、等号条件も同時に得られる。
解答
(1) x について平方完成するとf(x)=−2{x−(2t−3)}2+t3−9t2+15t.したがって x=2t−3 のとき最大となり、その最大値はg(t)=t3−9t2+15tである。
(2) −25 との差をとるとg(t)−(−25)=t3−9t2+15t+25=(t−5)2(t+1).いまt≧−21>−1であるから t+1>0 であり、(t−5)2≧0 である。よってg(t)+25≧0,すなわち g(t)≧−25 である。等号は t=5 のときに成立する。したがって求める最小値は−25である。
総評
難度4、計算量4。目安時間は14分。平方完成で x についての最大値を出し、その後は t の3次関数の増減を調べる標準問題である。(1) で頂点の x=2t−3 ではなく最大値そのものを答える点、(2) で左端と極小点を比較する点が採点上の要所である。t=1 は極大点なので、最小値候補に入れない整理が大切である。 特に左端の値は見た目より大きく、数値感覚だけで判断せず差を取って比較すると安全である。 第2解法では差の因数分解により、微分後の候補比較をせず最小値と等号条件を同時に確定した。
冊子PDFで見る東大の関数の問題で問題集を作る
出典: 東京大学 2014年度 前期 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。