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東京大学 2015年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

正の実数aに対して,座標平面上で次の放物線を考える。C:y=ax2+14a24aaが正の実数全体を動くとき,Cの通過する領域を図示せよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

関数図形と方程式微分 パラメータ処理、微分による最大最小グラフの概形

方針

固定した x に対して、放物線の式を y=a(x21)+1/(4a) と見て、a>0 が動くときの値域を調べる。x<1 では第1項が負方向へ無限に下がり、第2項は a0+0 で正方向へ発散するため全実数を取る。x=1y=1/(4a)>0x>1 は相加相乗または微分で最小値 x21 を求める。

解答

放物線の式を整理すると y=ax2+14a24a=a(x21)+14a である。ここで x を固定し、a>0 を動かしたときの y の値域を調べる。

(i) x<1 のとき

このとき x21<0 である。a+0 とすると 14a+ であるから y+ である。一方、a とすると a(x21) であるから y である。右辺は a について連続なので、y はすべての実数値を取る。

(ii) x=1 のとき

このとき x21=0 であるから y=14a である。a>0 より y>0 であり、逆に任意の y>0 に対して a=1/(4y) とすればその値を取る。

(iii) x>1 のとき

c=x21 とおくと c>0 であり y=ca+14a である。相加相乗平均より ca+14a2ca14a=c=x21 である。等号は ca=14a すなわち a=12c=12x21 のときに成り立つ。よってこの場合の値域は yx21 である。

以上より、C の通過する領域は{すべての実数 y(x<1),y>0(x=1),yx21(x>1)である。図では、x<1 の縦帯はすべて塗り、境界線 x=±1 上では y>0 の部分だけを含める。x>1 では双曲線型の曲線 y=x21 およびその上側を含める。

別解

解法2(媒介変数の2次方程式)

方針

(x,y) を固定し、その点を通る放物線が存在する条件を a の2次方程式の正の実数解条件へ直す。x21 の符号で3場合に分け、x>1 では判別式だけでなく根の和・積から正の根であることも確認する。最後に含む境界と含まない境界を図へ反映する。

解答

(x,y) を通る放物線が存在するための条件を調べる。与式はy=a(x21)+14aだから、a>0 について4(x21)a24ya+1=0(1)となる。

(i) x<1 のとき

(1) の左辺を G(a) とする。G(0)=1>0 であり、a では x21<0 より G(a) である。したがって任意の実数 y に対して、中間値の定理により正の解 a が存在する。

(ii) x=1 のとき

(1)4ya+1=0 となる。正の解をもつための必要十分条件は y>0 である。

(iii) x>1 のとき

(1) が実数解をもつ条件は、判別式から16{y2(x21)}0である。ただし a>0 が必要である。(1)の2根の積は正、根の和はyx21だから、実数解が存在するとき2根がともに正であるための条件は y>0 である。よってyx21が必要十分である。

以上より通過領域は{y は任意(x<1),y>0(x=1),yx21(x>1)である。

双曲線の上側の枝は含まれる。点 (±1,0) と、そこから下へ延びる縦の境界は含まれないので、図では白丸と破線で表した。

総評

難度5、計算量4。目安時間は15分。媒介変数 a を消す問題である。第1解法は固定した x で値域を調べ、第2解法は a の2次方程式について正の解の存在条件を調べる。採点上は x=1 のとき y=0 が含まれない点、x>1 で等号が実際に達成される点を明記したい。判別式だけでは yx21 も残るため、根の和・積から a>0 を確認する必要がある。図では双曲線側を実線、x=±1 の下側を破線、(±1,0) を白丸として包含関係を明示した。

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出典: 東京大学 2015年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。