方針
固定した に対して、放物線の式を と見て、 が動くときの値域を調べる。 では第1項が負方向へ無限に下がり、第2項は で正方向へ発散するため全実数を取る。 は 、 は相加相乗または微分で最小値 を求める。
解答
放物線の式を整理すると である。ここで を固定し、 を動かしたときの の値域を調べる。
(i) のとき
このとき である。 とすると であるから である。一方、 とすると であるから である。右辺は について連続なので、 はすべての実数値を取る。
(ii) のとき
このとき であるから である。 より であり、逆に任意の に対して とすればその値を取る。
(iii) のとき
とおくと であり である。相加相乗平均より である。等号は すなわち のときに成り立つ。よってこの場合の値域は である。
以上より、 の通過する領域はである。図では、 の縦帯はすべて塗り、境界線 上では の部分だけを含める。 では双曲線型の曲線 およびその上側を含める。
別解
解法2(媒介変数の2次方程式)
方針
点 を固定し、その点を通る放物線が存在する条件を の2次方程式の正の実数解条件へ直す。 の符号で3場合に分け、 では判別式だけでなく根の和・積から正の根であることも確認する。最後に含む境界と含まない境界を図へ反映する。
解答
点 を通る放物線が存在するための条件を調べる。与式はだから、 についてとなる。
(i) のとき
(1) の左辺を とする。 であり、 では より である。したがって任意の実数 に対して、中間値の定理により正の解 が存在する。
(ii) のとき
(1) は となる。正の解をもつための必要十分条件は である。
(iii) のとき
(1) が実数解をもつ条件は、判別式からである。ただし が必要である。(1)の2根の積は正、根の和はだから、実数解が存在するとき2根がともに正であるための条件は である。よってが必要十分である。
以上より通過領域はである。
双曲線の上側の枝は含まれる。点 と、そこから下へ延びる縦の境界は含まれないので、図では白丸と破線で表した。
総評
難度5、計算量4。目安時間は15分。媒介変数 を消す問題である。第1解法は固定した で値域を調べ、第2解法は の2次方程式について正の解の存在条件を調べる。採点上は のとき が含まれない点、 で等号が実際に達成される点を明記したい。判別式だけでは も残るため、根の和・積から を確認する必要がある。図では双曲線側を実線、 の下側を破線、 を白丸として包含関係を明示した。