方針
(1) は が にだけ現れる非負の重みであり、重みの総量が1であることを示して、重み付き平均として不等式を挟む。(2)では で かつ であることを使い、 を の微分に直して部分積分する。すると積分は の重み付き平均になり、(1)と の連続性から に収束する。最後に部分積分で生じる符号を確認する。
解答
(1)
定義より であり、 となるのは すなわち のときだけである。また、 とおくとである。
仮定より、 となる範囲では が成り立つ。さらに だから である。両辺を で積分し、さらに を掛けるとである。重みの総量が1であることから を得る。
(2) とおく。 では であり、また である。さらに は の外で であるから、部分積分で端点項は出ない。
実際、 なので である。したがってである。
ここで であり、これは連続関数である。特に である。任意の に対して、 の連続性より、十分小さい を取れば で が成り立つ。十分大きい では であるから、(1)を 、、 に適用できる。よってとなる。したがって である。
以上より、求める極限は部分積分で付いた負号に注意して である。
別解
解法2(変数変換と平均値の定理)
方針
(1) は重み の非負性と総量1から示す。(2)では部分積分を使わず、最初に と変数変換する。 が奇関数で積分が0であることを利用して定数項を消し、平均値の定理で を へ一様に近づける。
解答
(1)
は非負で、 の外では である。また とおけばである。したがって、 が0でない範囲で成り立つ に非負量 を掛けて積分すればを得る。
(2) とおき、求める式を とする。 と変数変換し、 となる部分を除くとである。 は奇関数なのでである。よってと書ける。
平均値の定理により、各 に対して と の間の数 が存在しとなる。 であり は で連続だから、右辺は へ で一様に近づく。したがって (1) からである。
ここでであり、部分積分によりである。ゆえに求める極限はとなる。
総評
難度8、計算量6。目安時間は30分。抽象的な重み関数を使って、局所的な平均が関数値へ近づくことを示す問題である。(1)では の台が に縮むこと、総量が1であることを両方書く必要がある。第1解法は に気づいて部分積分し、(1)を に適用する。第2解法は の後に の奇性で定数項を消し、平均値の定理から一次近似を厳密化する。前者では の係数と負号、後者では の符号が重要である。独立な2経路で同じ極限を確認した。