方針
を と書き、分子の因数 と分母の因数 に含まれる2の個数を比較する。 なので、 では と に含まれる2の個数が一致する。したがって は奇数であり、 で初めて分子側の2の個数が1つ多くなることを示す。
解答
である。
とする。 に含まれる因数 の個数を とすると、 だから であり と書ける。ただし は奇数である。このとき である。 より は偶数であり、 は奇数なので は奇数である。したがって、 に含まれる因数 の個数も である。
のときである。上で示したように、各 について、分子の因数 と分母の因数 に含まれる因数 の個数は等しい。したがって分子全体と分母全体に含まれる因数 の個数も等しく、約分後に因数 は残らない。ゆえに は奇数である。
次に を調べる。 に対応する部分では、先ほどと同様に因数 の個数は分子と分母で等しい。残る に対しては である。一方、分母側の因数は である。したがって の部分で分子側に因数 が1個多く、全体として は偶数である。
以上より、 が偶数となる最小の は である。
別解
解法2(2を法とする多項式)
方針
二項展開の係数を2で割った余りだけ考える。 の中間係数がすべて偶数であることから、指数2015の2進表示を使って を2を法として因数分解する。係数が奇数になる次数を、選べる2の冪の和として判定する。
解答
多項式の係数を2で割った余りで考える。二項係数の対称性とパスカルの関係、または二項展開を繰り返すことにより、正の整数 についてが成り立つ。
2015の2進表示はであり、 の位だけが欠けている。したがってである。
右辺を展開すると、各因子から または を選ぶ。異なる選び方は2進表示の一意性により異なる次数を与えるので、ある次数 の係数が奇数であるための必要十分条件は、 の2進表示で1となる桁が、上に並んだ桁だけからなることである。
では使う桁は だけであり、これらの因子はすべて存在する。よってである。
一方、 の2進表示は であり、必要な の因子が存在しない。したがってである。以上より、偶数となる最小の はである。
総評
難度6、計算量4。目安時間は15分。二項係数の偶奇を扱う問題である。第1解法は分子と分母に含まれる2の個数を一つずつ比較し、第2解法は を2を法として展開して2進表示から判定する。 ではなく 、または2015の2進表示で の位だけが0であることに注目するのが決め手である。前者では と の差、後者では2進表示の一意性を明示すると、 が最小であることがはっきりする。