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東京大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

nを5以上の奇数とする。平面上の点Oを中心とする円をとり,それに内接する正n角形を考える。
n個の頂点から異なる4点を同時に選ぶ。ただし,どの4点も等確率で選ばれるものとする。
選んだ4点を頂点とする四角形がOを内部に含む確率pnを求めよ。

難易度6/ 10計算量4/ 10目安22

場合の数確率図形と方程式 余事象、数え上げ円の性質、場合分け

方針

中心Oを含まない場合を余事象として数える。円に内接する多角形では,選んだ頂点の凸包が中心を含まないことと,選んだ頂点がある半円内にすべて入ることが対応する。n=2m+1とおくと,ある頂点を時計回りの最初の頂点にしたとき,残り3点はそこからm個先までの頂点から選ばれる。nが奇数なので反対側の頂点がなく,この最初の頂点は一意に決まる。余事象をnmC3通りと数え,総数nC4で割る。

解答

n=2m+1とおく。nは5以上の奇数なのでm2である。4点の選び方の総数は nC4 通りである。

選んだ4点を頂点とする四角形が中心Oを内部に含まない場合を数える。円周上の点を選んだとき,その凸包が中心を含まないことは,選んだ点がある半円内にすべて入ることと同値である。ここでnは奇数なので,正n角形の頂点どうしがちょうど直径の両端に来ることはない。したがって「半円の端点に頂点があるかどうか」による重複を気にしなくてよい。

中心を含まない4点を時計回りに見て,その4点のうち最初の頂点を1つ決める。この頂点を固定すると,4点が半円内に入るためには,残り3点はそこから時計回りにm個先までのm個の頂点の中から選ばれなければならない。逆に,そのように選んだ4点は,最初の頂点からm個先までの弧,すなわち中心角 2πm2m+1<π の範囲に入るので,ある半円内に含まれ,中心Oを内部に含まない。

また,この「時計回りに最初の頂点」は一意に決まる。もし別の選び方で同じ4点を数えられるなら,選んだ4点が同時に2つの異なる半円未満の弧の中で最初の頂点を持つことになるが,これは最小の含有弧の始点が一意であることに反する。

したがって,中心Oを内部に含まない選び方は nmC3 通りである。よって求める確率は pn=1nmC3nC4 である。

m=n12を代入して整理する。 mC3=m(m1)(m2)6=(n1)(n3)(n5)48 であり,nC4=n(n1)(n2)(n3)24 であるから,nmC3nC4=n(n1)(n3)(n5)48n(n1)(n2)(n3)24=n52(n2)となる。したがって pn=1n52(n2)=n+12(n2) である。よって pn=n+12(n2) である。

「中心を含まない」4点の数え方は,次の模式図のように4点が長さ π 未満の弧に収まる場合を数えることに対応する。

奇数 n では直径の両端に頂点が同時に来ないため,含有弧の最初の頂点が一意になり,nmC3 に重複が生じない。

総評

円周上の凸包が中心を含む条件を,半円への包含の補集合として数える組合せ問題。難度6,計算量4,想定時間22分。n=2m+1 と置くと,中心を含まない4点は一意な始点とその先 m 頂点から選ぶ3点で nmC3 通りになる。奇数条件が直径上の境界重複を排除している点まで説明することが重要である。

【出典確認】 東京大学公式「令和6年度前期日程第2次学力試験・文科数学」PDF第10ページを原寸画像で照合し,n5 の奇数,異なる4頂点の同時選択,中心を内部に含む確率であることを確認した。公式解答・採点講評は公表されていない。

【独立検算】 n=5,7,9,11,13,15 について全ての4頂点集合を列挙し,円周角の最大空隙がπ以上かどうかで中心包含を判定した結果,pn=(n+1)/{2(n2)} と全件一致した。

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出典: 東京大学 令和6年度前期日程 第2次学力試験 文科数学(公式問題PDF)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。