方針
とおくと,から,,が成り立つ。この2つの基本関係だけで(1)(2)を計算し,(2)からという整数係数の漸化式を得る。(3)は初期値と漸化式による帰納法,(4)はユークリッドの互除法と同じ形で最大公約数をまで戻す。
解答
とおく。であるから である。したがって であり,と書ける。
(1) である。また である。
(2) である。右辺を展開すると であるが, である。よって である。なので,これは とも書ける。
(3)
(2)より,で が成り立つ。初期値は であり,どちらも自然数である。
いまとが自然数であると仮定すると,漸化式から も自然数である。したがって数学的帰納法により,すべての自然数については自然数である。
(4) をとの最大公約数とする。漸化式より であるから,との公約数は,との公約数と一致する。実際,一方を割り切る整数は差 も割り切り,逆も同様である。
したがって である。最後に である。よって,任意の自然数について,との最大公約数は である。
別解
解法2
方針
とがともに方程式の解であることから,べき乗を足して漸化式を直接得る。(4)ではと正規化し,連続するが互いに素であることを互除法で示す。
解答
とおくとであり,はいずれもの解である。よってについてが成り立つ。両式を加えるとを得る。
(1) (2) 上の漸化式とから(3) は自然数である。が自然数ならも自然数だから,数学的帰納法によりすべてのは自然数である。
(4) とおく。初期値はで,上の漸化式からすべてのは整数である。またこれを繰り返すとしたがってである。
総評
難度5,計算量4。目安時間は20分。無理数を含む定義を直接扱うのではなく,共役に近いを導入して,だけに落とすのが核心である。(3)では「整数」だけでなく「自然数」であることを,正の初期値と正係数の漸化式から確認する。(4)は互除法の形で最大公約数を前へ戻せばよく,を明示すると論証が読みやすい。