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東京大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

数列 a1,a2,an=2n+1Cnn!(n=1,2,)で定める。

(1)
n2 とする。anan1を既約分数 qn/pn として表したときの、分母 pn1 と分子 qn を求めよ。

(2)
an が整数となる n1 をすべて求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安25

数列場合の数整数 二項定理、漸化式の変形、約数・倍数、範囲評価

方針

隣接比を階乗で展開し、まず 2(2n+1)/{n(n+1)} を得る。既約分数が問われているので、2n+1nn+1 のどちらとも互いに素であることを示し、偶数因子2だけを約分する。(2)は隣接比が1未満となる n4 以降の単調減少と a8<1 を使って大きい n を除き、残る項を直接確認する。

解答

(1)

n2 とする。階乗表示を使うとanan1=2n+1Cnn!(n1)!2n1Cn1=2(2n+1)n(n+1).ここでgcd(2n+1,n)=1,gcd(2n+1,n+1)=1である。実際、共通約数はそれぞれ(2n+1)2n=1,2(n+1)(2n+1)=1も割る。したがって約分できる因子は、連続2整数の積 n(n+1) に含まれる因子2だけである。よってanan1=2n+1n(n+1)/2=qnpn,したがってpn=n(n+1)2,qn=2n+1.(2)

約分前の隣接比からanan1<1    n23n2>0.正の根 (3+17)/2 は3と4の間にあるため、整数 n2 では n4 のとき an<an1 である。

直接計算するとn12345678an3535621477201436014311224314032である。a8<1 であり、n4 では単調減少するから、n8 の項はすべて 0<an<1 である。表と合わせて、整数となるのはn=1,2だけである。

別解

解法2

方針

(1) で得た既約な漸化式 an=(qn/pn)an1 を積の形で繰り返す。すべての qn=2n+1 は奇数である一方、p3=6 は因子2をもつ。この2は分子側から消せないので、n3an は整数にならない。大小比較を使わず、2の因子だけで一括して判定する。

解答

(1)

隣接比はanan1=2(2n+1)n(n+1)=2n+1n(n+1)/2.2n+1n とも n+1 とも互いに素なので、右辺は既約である。したがってpn=n(n+1)2,qn=2n+1.(2)

n2 に対しan=a1q2q3qnp2p3pn.ここでa1=3,qk=2k+1はいずれも奇数である。一方、p3=342=6は因子2をもつ。したがって n3 では、上の分数の分母側にある因子2を分子側のどの因子でも約分できない。よって an は整数ではない。

最後にa1=3,a2=5はいずれも整数であるから、答えはn=1,2である。

総評

難度6、目安時間25分。(1)は隣接比を出すだけでなく、既約性の証明までが設問である。2n+1n,n+1 の最大公約数を差で1に落とすと短い。(2)には、単調減少して1未満へ入ることを使う解析的な方法と、既約漸化式の分母に現れる因子2を追う整数論的な方法がある。後者では、すべての分子が奇数であるため p3 の因子2が永久に消えない、という一点を明記する。

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出典: 東京大学 2018年度 前期日程 第2次学力試験 数学(理科)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。