方針
(1) は奇数が4を法として逆元をもつことを使う。(2) は正整数 に含まれる2の個数を とし, を用いて2つの二項係数に含まれる2の個数が等しいことを示す。(3) は階乗から2をすべて除いた奇数部分を4を法として比較する。 が偶数なら符号因子が打ち消し合う。(4) は(3)を2回適用する。
解答
(1) 仮定よりである。奇数 は を満たすので,4を法として逆元をもつ。したがって合同式 の両辺に の逆元をかけ, を用いればを得る。
(2) 正整数 を割り切る2の最大の累乗の指数を と書く。 では,2の倍数から少なくとも 個,4の倍数からさらに 個の2が現れ,4の倍数に残る追加分は に含まれる2の個数と一致する。よってである。また は奇数なので である。
とおき,とする。上の関係からである。共通の値を としと書けば, は正の奇数である。そこでとおけば, が成り立つ。
(3) 正整数 に対し, から2の因子をすべて除いた奇数部分を とする。 を4個ずつに分けて奇数部分を比べる。
の奇数部分は の奇数部分であり, の奇数部分は である。またである。さらに のうち4で割って3余るものは 個なのでとなる。ここでとおく。
二項係数から2の因子を除いた奇数部分を比較すると,(2)で得た についてである。いま は偶数である。 を用いると, の指数の偶奇はの偶奇に等しく,これは偶数である。したがってとなる。(2)で選んだ は4で割った余りが等しいので,(1)よりを得る。
(4) で, は偶数であるから,(3)よりである。さらにで, も偶数なのでである。最後により,求める余りはである。
総評
難度7、計算量6。想定時間は30分程度。巨大な二項係数を計算するのではなく、2の因子と奇数部分に分離して4を法とする情報を保つ問題である。(2)の核は で、これにより2つの二項係数の2進指数が一致する。(3)では2を除いた階乗の奇数部分を4個ずつ整理し、 が偶数であることが符号を打ち消す箇所を明示する必要がある。誘導の役割をつなげて書けば、使用する道具は高校数学の整数・合同式の範囲に収まる。