方針
文科第4問と同じ構造で、裏が出た回数によって表の列をブロックに分ける。裏がすでに 回出ている間の表の回数を とすると、最終位置は である。 かつ3方向の和が0なので、原点に戻る条件は3方向それぞれの表の合計が等しいこと。 では表の総数を に分けて数え、 では の場合だけ非負整数解を数える。最後に が最大になる を調べる。
解答
裏が合計 回出たとし、裏がすでに 回出ている間に出た表の回数を とおく。 であり、各 は0以上の整数である。このとき である。
またである。3方向の表の回数をとおくと、 となることは と同値である。
(1) のとき、原点に戻るには表の総数が3の倍数でなければならない。表の回数は のいずれかである。
表が0回のときはすべて裏であり、1通りである。
表が3回のとき、裏は5回である。ブロックは の6個で、各方向には2個ずつのブロックが属する。3方向それぞれについて、2個の非負整数の和が1となればよいので、その数は方向ごとに 通りである。よってこの場合は 通りである。
表が6回のとき、裏は2回である。ブロックは の3個で、3方向に2回ずつ進む必要があるから の1通りである。
したがって有利な出方は 通りである。全事象は 通りなので、求める確率は である。
(2)
表の回数が 回であるとする。原点に戻るには3方向の表の回数が等しくなければならないので、 が3の倍数でないときは である。
以下、 とおく。 なので である。このとき裏の回数は であるから、表のブロック数は 個である。したがって各方向に属するブロックの個数は 個ずつである。
原点に戻るには、各方向で表が 回ずつ出ればよい。よって1つの方向について、 個の非負整数の和が となる解の個数はである。3方向は独立に選べるので、条件を満たす出方は 通りである。
全事象は 通りであるからである。
最後に最大となる を求める。 の分母は一定なので、 が最大となる を調べればよい。である。この比は で1より大きく、 で1より小さい。したがって は で最大となる。よって が最大となる は である。
別解
解法2
方針
3方向を複素数 で表し、原点復帰条件を3方向の回数一致へ変換する。裏で区切った表のrun長を方向別の弱い組合せとして数え、最後は隣接する二項係数の比で最大を決める。
解答
とする。3方向の表の総数を とすると最終位置は は実数上で独立だから、原点復帰は と同値である。
(1)
表の総数は 。0回は1通り。3回では裏5回により各方向に2個ずつrunがあり、各方向で和1となる方法が2通りなので 通り。6回では裏2回で3runが各2となる1通り。よって(2)
でなければ 。 なら裏は 回、runは 個で、各方向に 個ずつある。各方向で和 となる弱い組合せは通りだからまたより最大は 、したがってである。
総評
文系第4問を一般化した複雑な確率・場合の数。目安時間は18〜25分。駿台分析では実験から規則を読む力が核心で、約4割が0点。裏で切られたrun数が各方向に同数ずつ配られる理由、 の零、二項係数の最大位置を比で示すところまで書き切る。