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東京大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

黒玉3個,赤玉4個,白玉5個が入っている袋から玉を1個ずつ取り出し,
取り出した玉を順に横一列に12個すべて並べる。
ただし,袋から個々の玉が取り出される確率は等しいものとする。

(1) どの赤玉も隣り合わない確率pを求めよ。

(2) どの赤玉も隣り合わないとき,
どの黒玉も隣り合わない条件付き確率qを求めよ。

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

確率場合の数 数え上げ、条件付き確率、場合分け、余事象

方針

個々の玉は同色内で区別しない色の並びに直して数える。(1) は黒白8個を先に並べ,9個のすき間から赤を入れる4か所を選ぶ。(2) は,赤が隣り合わない並びを作る同じ手順を母集団にし,先にできた黒白列の中で隣り合う黒黒の箇所数 j=0,1,2 によって分類する。黒黒の間には赤を必ず入れる必要があるので,残りの赤を他のすき間から選ぶ形で条件付きの個数を出す。

解答

(1)
色だけの並びで考える。12個の位置のうち赤玉4個の位置を選ぶ方法は,全体では 12C4 通りである。赤玉がどの2個も隣り合わないように4個の位置を選ぶには,赤以外の8個を先に置いて,その前後と間にできる9個のすき間から4個を選べばよい。したがってその数は 9C4 通りである。

黒玉3個,白玉5個の並び方 8C3 は,分子・分母で共通に掛かるので,求める確率 pp=9C412C4=126495=1455である。

(2)
赤玉が隣り合わない並びは,まず黒玉3個と白玉5個の列を作り,その9個のすき間から赤玉を入れる4か所を選ぶことで一意に作られる。したがって,条件付き確率の母集団の個数は 8C39C4 である。

黒玉3個と白玉5個からなる長さ8の列で,隣り合う黒黒の箇所数を j とする。j=0 は黒がどの2個も隣り合わない場合で,5個の白の前後と間の6個のすき間から黒を置く3か所を選ぶから 6C3=20 通りである。j=2 は3個の黒がひとかたまり BBB になる場合で,このかたまりと5個の白を並べるから 6 通りである。全体は 8C3=56 通りなので,j=1 の列は 56206=30 通りである。

赤玉を入れたあと黒玉も隣り合わないようにするには,もとの黒白列で黒黒が隣り合っている j 箇所には,必ず赤玉を1個入れなければならない。残りの赤玉 4j 個は,その j 箇所を除いた 9j 個のすき間から選んで入れる。よって条件を満たす並びの個数は 209C4+308C3+67C2 である。したがってq=209C4+308C3+67C28C39C4=20126+3056+62156126=43267056=103168である。

別解

別解(隣接条件の包除原理)

方針

同色の玉を一列に並べたときに生じる『内部の隣接結合』を包除原理で切る。(1) は赤の3本の結合,(2) の分子は赤の3本と黒の2本を同時に処理する。条件付き確率では,赤非隣接かつ黒非隣接の並び数を,赤非隣接の並び数で割る。

解答

同色の玉は区別しない色列として数える。各色の玉には,左から現れる順に赤 R1,,R4,黒 B1,,B3,白 W1,,W5 と番号を付けることにする。この番号付けは各色列に対して一意である。赤には RiRi+1 という3本,黒には BjBj+1 という2本の隣接結合がある。選んだ結合を縮めて一つのかたまりにする包除原理を用いる。

(1)
全色列の数はN=12!4!3!5!=27720.赤が隣り合わない色列の数はNR=i=03(1)i3Ci(12i)!(4i)!3!5!=2772027720+7560504=7056.よってp=NRN=705627720=1455.(2)
赤も黒も同色どうしが隣り合わない色列の数は,赤の結合を i 本,黒の結合を j 本縮める二重の包除によりNR,B=i=03j=02(1)i+j3Ci2Cj(12ij)!(4i)!(3j)!5!.j ごとにまとめて計算するとj=0j=1j=2i=027720138601260i=127720151201512i=275604536504i=350433642だからNR,B=4326.条件『赤が隣り合わない』のもとでの確率なのでq=NR,BNR=43267056=103168である。

総評

目安時間は18分。条件付き確率の分母は『赤が隣り合わない並び』であり,全色列ではない。標準解法では黒白列の黒黒隣接数を0,1,2に分類し,別解では赤3本・黒2本の内部結合に包除原理を適用した。両方で有利な並び4326,条件付き母数7056を得て q=103/168 と一致した。

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出典: 東京大学 2023年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。