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東京大学 2022年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第5問

座標空間内の点A(0,0,2)と点B(1,0,1)を結ぶ線分AB
z軸のまわりに1回転させて得られる曲面をSとする。
S上の点Pxy平面上の点QPQ=2を満たしながら動くとき,
線分PQの中点Mが通過しうる範囲をKとする。
Kの体積を求めよ。

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

積分図形と方程式 座標設定軌跡体積計算、置換積分、図形的解釈

方針

回転面 S を高さ z ごとの円として表す。線分 AB(r,z)=(0,2)(1,1) を結ぶので、S 上の点 P1z2、水平距離 r=2z を満たす。Qxy 平面上で PQ=2 を満たすから、固定した P に対して水平成分は半径 4z2 の円を動く。中点 M の高さを Z=z/2 とし、水平成分を2つの回転ベクトルの和として見れば、各高さの断面は半径の範囲 RsρR+s の円環になる。断面積を積分して体積を求める。

解答

線分 ABz 軸のまわりに回転して得られる曲面 S を考える。高さを zz 軸からの距離を r とすると、点 A(0,0,2)(r,z)=(0,2)、点 B(1,0,1)(r,z)=(1,1) に対応する。したがって Sr=2z,1z2 で表される。 S 上の点 P の水平成分を p とすると p=2z である。Qxy 平面上にあるので、Q の水平成分を q とすると PQ2=qp2+z2 である。条件 PQ=2 より qp=4z2 である。

中点 M の高さを Z=z2 とおくと 12Z1 である。また M の水平成分はp+q2=p+qp2と書ける。ここで p は長さ R=2z=2(1Z) のベクトルとして任意の向きをとり、(qp)/2 は長さ s=124z2=1Z2 のベクトルとして任意の向きをとる。

したがって高さ Z における M の水平距離 ρ は、2つのベクトルの和の長さとして RsρR+s をちょうど動く。よって高さ Z での断面は円環であり、その面積 A(Z)A(Z)=π{(R+s)2(Rs)2}=4πRs=8π(1Z)1Z2である。ここでは Rs の大小にかかわらず、内半径は Rs なので同じ式でよい。

したがって求める体積 VV=1/218π(1Z)1Z2dZ である。必要な積分を計算する。Z=sint とおくと、Z=1/2,1 はそれぞれ t=π/6,π/2 に対応するから1/211Z2dZ=π/6π/2cos2tdt=[t2+sin2t4]π/6π/2=π638.であり、また1/21Z1Z2dZ=[13(1Z2)3/2]1/21=38である。よって1/21(1Z)1Z2dZ=π63838=π634となる。

したがってV=8π(π634)=4π2323πである。

別解

解法2

方針

中点 M から点 P,Q を逆算する。高さ Z を固定すると、P の水平成分は半径 R=2(1Z) の円周、MP の水平成分は半径 s=1Z2 の円周を動くので、断面を内外半径 Rs,R+s の円環として積分する。

解答

中点 M から逆に条件を見ても同じ断面が得られる。M の高さを Z とすると、P の高さは 2Z でなければならない。したがって P の水平成分 pp=22Z=2(1Z) を満たす。

また M の水平成分を m とすると、Q=2MP である。条件 PQ=2PM=1 と同値であり、PM の高さの差は Z であるから mp=1Z2 である。つまり高さ Z の断面は、半径 2(1Z) の円周上の各点を中心とする半径 1Z2 の円の和集合である。これは 2(1Z)1Z2ρ2(1Z)+1Z2 を満たす円環であり、断面積は主解と同じく 8π(1Z)1Z2 である。以後の積分は主解と同じで、体積は 4π2323π となる。

総評

回転面・中点・固定長を高さごとの円環へ落とす空間体積問題。目安時間は20〜25分。駿台分析では、円周の回転を円板の回転と誤認して断面を円にする答案、軸が円周内外にある場合の説明不足が主要な誤答。内半径を Rs とすれば場合分けなしに断面積 4πRs が得られ、積分範囲 1/2Z1 も明示できる。

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出典: 東京大学 2022年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。