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東京大学 2023年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

半径1の球面上の相異なる4点ABCDAB=1,AC=BC,AD=BD,cosACB=cosADB=45を満たしているとする。

(1) 三角形ABCの面積を求めよ。

(2) 四面体ABCDの体積を求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式三角関数 座標設定三角比の利用体積計算対称性の利用

方針

(1)AC=BC と余弦定理から辺 AC を求め,sinACB を使って面積を出す。(2) は球の中心を原点に取り,A,Bz=3/2 上の対称な2点に置く。AC=BC から C,D は平面 x=0 上にあり,球面条件と AC2=AD2=5/2 で座標が2点に絞られる。最後は行列式で体積を出し,別計算として底面積と高さでも同じ値を確認できる。

解答

(1) AC=BC=u とおく。三角形 ABC に余弦定理を用いるとAB2=AC2+BC22ACBCcosACB=2u2(145)=2u25である。AB=1 より u2=52 を得る。また 0<ACB<πcosACB=4/5 だから sinACB=1(45)2=35 である。したがって[ABC]=12ACBCsinACB=125235=34である。

(2)
球の中心を原点とし,線分 ABx 軸に平行になるように座標を取る。AB=1,半径が1であることからA(12,0,32),B(12,0,32)とおける。 AC=BC より,CAB の垂直二等分平面 x=0 上にある。C=(0,y,z) とおくと,球面上の点なので y2+z2=1 である。また(1)より AC2=u2=5/2 だから (12)2+y2+(z32)2=52 である。左辺を整理し,y2+z2=1 を使うと 14+13z+34=52 すなわち 23z=52 である。よって z=123 であり,さらに y2=1z2=1112=1112 となる。したがって y=±1123 である。

DAD=BDcosADB=4/5 を満たすので,同じ2点のどちらかである。C,D は相異なるから,符号が反対の2点でなければならない。よって,向きを入れ替えてC(0,1123,123),D(0,1123,123)としてよい。

このとき AB=(1,0,0), AC=(12,1123,23),AD=(12,1123,23)である。したがって四面体の体積 VV=16det(AB,AC,AD)=16det(1001211232312112323)=162113=119である。

別解

別解(垂直二等分面の断面図形)

方針

AB の中点を M,球の中心を O とする。C,DAB の垂直二等分面上で,中心 M,半径 3/2 の円と,中心 O,半径1の円との二交点になる。その平面断面で CDM からの高さを求め,断面三角形 MCDAB から四面体の体積を出す。

解答

(1)
AC=BC=u とおく。余弦定理より1=AB2=2u2(145)=2u25,したがって u2=5/2 である。また
sinACB=3/5 だから[ABC]=12u235=34.(2)
MAB の中点,O を球の中心とする。C,D はともに AB の垂直二等分面上にある。三角形 AMCM で直角なのでMC2=AC2AM2=5214=94.よって MC=MD=3/2 である。また半径1の球の長さ1の弦が AB だからOM=12(12)2=32.垂直二等分面内では,C,D は中心 M,半径 3/2 の円と,中心 O,半径1の円との二交点である。したがって CDOM である。M から CD までの距離を h とすると,三角形 MOC に余弦定理を用いる形でh=MC2+MO2OC22MO=94+3413=23.よってCD2=MC2h2=9443=1123,すなわち CD=11/3 である。

したがって[MCD]=12CDh=1211323=113.AB はこの断面に垂直で,A,BM から両側に距離 1/2 の点である。よって行列式の幾何的意味からVABCD=AB[MCD]3=131113=119.

総評

目安時間は20分。(1) の AC2=5/2,面積 3/4 が(2)の基礎になる。空間座標・行列式による方法と,垂直二等分面の二円断面による方法で体積 11/9 を独立に確認した。C,D が断面の二交点であり,相異なる条件により両方を取ることの説明を省かない。

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出典: 東京大学 2023年度 第2次学力試験 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。