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東京大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第3問

座標平面上に2点O(0,0)A(0,1)をとる。
x軸上の2点P(p,0)Q(q,0)が,次の条件(i),(ii)をともに満たすとする。

(i) 0<p<1かつp<q

(ii) 線分APの中点をMとするとき,OAP=PMQ

(1) qpを用いて表せ。

(2) q=13となるpの値を求めよ。

(3) OAPの面積をSPMQの面積をTとする。
S>Tとなるpの範囲を求めよ。

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式三角関数方程式・不等式 座標設定三角比の利用、式変形、範囲評価

方針

Mの座標を求め,まずOAPの正接がpであることを確認する。次に,直線MPMQの傾きを出し,2直線のなす角の正接を傾きの公式でp,qの式にする。分母が正であることを確認してtanPMQ=pと置けばqが求まる。(2)は得た式にq=1/3を代入して3次式を因数分解する。(3)はS=p/2T=(qp)/4と表し,S>Tq<3pに直してpの不等式へ落とす。

解答

(1)
A(0,1)P(p,0)であるから,線分APの中点MM(p2,12) である。

まず,OAPαとおく。三角形AOPOで直角で,AO=1,OP=pであるから tanα=p である。

次にPMQを傾きで表す。直線MPの傾きは 012pp2=1p である。また,直線MQの傾きは 012qp2=12qp である。p<qより2qp>0であり,2直線の傾きの差を用いるとtanPMQ=(12qp)(1p)1+(1p)(12qp)=1p12qp1+1p(2qp)=2(qp)p(2qp)+1である。

条件(ii)よりOAP=PMQであり,どちらの角も鋭角なので正接を等しくしてよい。したがって 2(qp)p(2qp)+1=p である。両辺を整理すると 2q2p=2p2qp3+p より 2q(1p2)=p(3p2) である。0<p<1なので1p2>0であり,q=p(3p2)2(1p2) を得る。なお,この式では qp=3p22(1p2)>1 であるから,条件p<qにも合っている。

(2)
q=13を(1)の式に代入すると p(3p2)2(1p2)=13 である。分母を払って 3p(3p2)=2(1p2) となり,整理して 3p32p29p+2=0 を得る。左辺は 3p32p29p+2=(p2)(3p2+4p1) と因数分解できる。0<p<1なのでp=2は不適であり,3p2+4p1=0 を解く。よって p=4±16+126=2±73 であり,正で0<p<1を満たすのは p=723 である。

(3)
三角形OAPは底辺OP=p,高さAO=1なので S=p2 である。一方,三角形PMQは底辺PQ=qp,高さが12なので T=12(qp)12=qp4 である。したがってS>Tp2>qp4 すなわち 3p>q と同値である。

(1) の式を代入して 3p>p(3p2)2(1p2) を得る。0<p<1よりp>0かつ2(1p2)>0なので,不等号の向きを変えずに整理できる。両辺をpで割り,さらに分母を払うと 6(1p2)>3p2 である。よって 3>5p2 となる。p>0だから,求める範囲は 0<p<155 である。

点の配置と2つの等しい角は次の図で確認できる。

図は p=0.4 の代表例である。式から常に qp=3p22(1p2)>1 となるので,導出した点の順序は問題の条件と整合する。

別解

別解(回転ベクトルで角条件を処理)

方針

角の正接公式を展開せず,ベクトルMPα=OAPだけ回転した方向がMQと一致することを使う。tanα=pから回転後の傾きを直接求め,qを決める。後半は代入と面積比較で処理する。

解答

(1) α=OAPとおく。直角三角形OAPよりtanα=p,cosα=11+p2,sinα=p1+p2.M=(p/2,1/2)だから,MP(p,1)と同じ向きをもつ。一般に、ベクトル(x,y)を反時計回りにαだけ回転したベクトルの成分は、三角関数の加法定理により(xcosαysinα, xsinα+ycosα)である。したがって(p,1)を回転したベクトルは(pcosα+sinα, psinαcosα)=11+p2(2p,p21)となる。条件PMQ=αより,この方向がMQの方向である。一方,直線MQの傾きは1/(2qp)なので12qp=p212p.0<p<1を用いて整理すると2q(1p2)=p(3p2),q=p(3p2)2(1p2).(2) q=1/3を代入すると3p32p29p+2=(p2)(3p2+4p1)=0.0<p<1よりp=(72)/3である。

(3) S=p/2, T=(qp)/4だから,S>Tq<3pと同値である。(1)を代入し,p>0, 1p2>0に注意して整理すると3p22(1p2)<3    5p2<3.よって0<p<15/5である。

総評

角条件を座標式へ翻訳し,残りを代入・面積比較で処理する問題。難度5,計算量5,想定時間20分。解法1は2直線の傾きから正接を計算し,別解はMPの回転でMQの方向を得る。0<p<1 によって分母が正であること,導出後に q>p を確認することが論理上重要である。

【出典確認】 東京大学公式「令和6年度前期日程第2次学力試験・文科数学」PDF第8ページを原寸画像で照合し,点の順序 0<p<1,p<q,角条件,面積記号 S,T を確認した。公式解答・採点講評は公表されていない。

【独立検算】 q=p(3p2)2(1p2) を角の正接公式と加法定理による回転公式の2経路から導いた。p=(72)/3 を3次式へ代入して q=1/3 を確認し,代表値で2角の数値も一致することを確認した。面積条件は底辺と高さから S=p/2,T=(qp)/4 と再計算した。

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出典: 東京大学 令和6年度前期日程 第2次学力試験 文科数学(公式問題PDF)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。