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横浜国立大学 2015年度 前期文系数学 第3問

O を中心とする半径 1 の円に内接する三角形 ABC があり,2OA+3OB+4OC=0をみたしている.この円上に点 P があり,線分 AB と線分 CP は直交している.次の問いに答えよ.

(1) 内積 OAOBAB をそれぞれ求めよ.

(2) 線分 AB と線分 CP の交点を H とするとき,AH:HB を求めよ.

(3) 四角形 APBC の面積を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安25

ベクトル 内積の利用ベクトル成分計算座標設定、計算整理

方針

(1) 与えられたベクトル関係を2乗して OAOB を出す。(2) は H=A+s(BA) とおき,CPAB から (HC)(BA)=0 を使う。(3) は AB を対角線と見て,三角形 ABCABP の面積を高さ CH,PH から足し合わせる。

解答

(1) OA=a,OB=b,OC=c とおく。a=b=c=1 であり,2a+3b=4cである。両辺の長さの2乗を比べると4+9+12ab=16よりab=14である。したがってAB2=ba2=2214=32よりAB=62である。

(2) まず与式と a,b との内積をとるとac=1116,bc=78である。H=A+s(BA) とおくと,AH:HB=s:(1s) である。CPAB より(OHc)(ba)=0である。ここで OH=a+s(ba) だから34+32s+316=0となり,s=38 を得る。よってAH:HB=3:5である。

(3) (2) よりOH=58a+38bである。計算するとOH2=83128,OHc=97128であるからCH2=OHc2=405128となり,CH=91016 である。

直線 CP と円の交点は C,P であり,H はその弦上の点である。直線上の交点の符号付き距離を考えると,CHPH=1OH2=45128 だからPH=1016である。したがってCP=CH+PH=5108である。四角形 APBC の面積は,対角線 AB を底辺とする三角形 ABCABP の面積の和だから12ABCP=12625108=51516である。

別解

解法2

方針

円を単位円として座標化し,A,Bx 軸について対称になるように回転して置く。(1)で得る内積から A,B の座標を決め,与えられたベクトル関係から C を求める。CPAB により CP は水平な弦となるので,P,H の座標,内分比,面積が一度に読める。

解答

(1)
座標軸を回転してA=(c,s),B=(c,s)(c>0, s>0)と置く。A,B は単位円上にあるので c2+s2=1 である。また与式から2OA+3OB2=4OC2=16だから,13+12OAOB=16.よってOAOB=c2s2=14.c2+s2=1 と合わせてc=104,s=64.したがってOAOB=14,AB=2s=62.(2)
与えられたベクトル関係からC=2A+3B4=(5c4,s4).AB は鉛直線なので,CPAB より CP は水平である。単位円と直線 y=s/4 の交点はC=(5c4,s4),P=(5c4,s4)である。したがってH=ABCP=(c,s4).鉛直方向の長さを比べるとAH=ss4=3s4,HB=s4+s=5s4.ゆえにAH:HB=3:5.(3)
図よりCP=5c4(5c4)=5c2=5108.四角形 APBC は対角線 AB によって2つの三角形に分かれ,それらの高さの和が CP である。したがって面積は12ABCP=12625108=51516.

総評

難度6,計算量6。想定時間は25分程度。内積と点の冪で進めるベクトル解法に加え,A,B を対称に置いて全点を座標化する解法を収録した。採点点は,与えられたベクトル関係を長さの2乗へ移して OAOB=1/4 を得ること,H を線分 AB 上に正しく置くこと,最後に対角線 AB に対する2つの高さの和が CP になると説明することである。座標解法では弦 CP と交点 H の配置を図示し,長さと面積の対応を見える形にした。

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出典: 横浜国立大学 2015年度 前期 数学 文系第3問・理系第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。