方針
(1) は導関数を因数分解し,x=0 以外の極値を生じない条件を二次式の判別式で表す。極値は x=0 での値なので,その非負条件を加える。(2) は b を最小にしたとき目的式が最大になることを使い,a だけの三次式を閉区間で最大化する。
解答
(1) 導関数はf′(x)=4x3+6ax2+2(a2+1)x=2x{2x2+3ax+a2+1}である。二次式 2x2+3ax+a2+1 の判別式は(3a)2−8(a2+1)=a2−8である。この二次式の最高次係数は 2>0 であるから,a2−8≦0 のとき f′(x) の符号は x=0 を境に負から正へ変わり,極値はただ1つである。a2−8>0 のときは x=0 のほかにも符号変化を伴う停留点が生じ,極値は1つでない。
したがって −22≦a≦22 である。また唯一の極値は x=0 での値f(0)=−a3+a+bであるから,これが 0 以上である条件はb≧a3−aである。よって求める条件は−22≦a≦22,b≧a3−aである。
(2) 固定した a に対して a−2b を最大にするには b=a3−a とすればよい。このときa−2b=a−2(a3−a)=3a−2a3である。h(a)=3a−2a3 とおくとh′(a)=3−6a2であり,区間 [−22,22] での候補は端点と a=±21 である。値を比べるとh(−22)=262,であり,他の候補より大きい。したがって最大値は262である。
別解
別解(平方完成と因数分解による評価)
方針
(1) 導関数の二次因子を平方完成し,常に非負となる条件を読む。(2) 微分による候補比較をせず,目的式と予想される最大値との差を因数分解して上から評価する。
解答
(1) f′(x)=2x{2x2+3ax+a2+1}であり,中括弧内は2x2+3ax+a2+1=2(x+43a)2+1−8a2と平方完成できる。したがってa2≦8ならこの因子は常に非負であり,等号の場合に現れる零点は二重零点なので,そこで f′ の符号は変わらない。よって f′ は x=0 だけで負から正へ変わる。
反対に a2>8 なら二次因子には相異なる2実根があり,そのどちらでも f′ の符号が変わる。しかも定数項 a2+1>0 なので,これらの根は 0 ではない。したがって極値は1つにならない。ゆえに−22≦a≦22.唯一の極値はf(0)=−a3+a+bであるから,非負条件を合わせて−22≦a≦22,b≧a3−aを得る。
(2) (1) よりa−2b≦a−2(a3−a)=3a−2a3.ここで a=2u とおくと −2≦u≦2 であり,3a−2a3=2(3u−4u3).さらに26−(3u−4u3)=4u3−3u+26=(u+2)(4u2−8u+13).区間内で u+2≧0 であり,4u2−8u+13=4(u−1)2+9>0だから,3u−4u3≦26 である。等号は u=−2,すなわち a=−22 かつ b=a3−a=−142 のときに成立する。よって最大値は262である。
総評
難度6,計算量5。想定時間は20分程度。第(1)問では「ただ1つの極値」を導関数の符号変化として読み,二次因子の判別式を 0 以下にする判断が主点である。第(2)問は端点 a=−22 が最大になるため,内点の極値だけを調べて終わらないことが重要である。
冊子PDFで見る横国の関数の問題で問題集を作る
出典: 横浜国立大学 2016年度 前期 数学 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。