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横浜国立大学 2022年度 前期 ベクトル・微分理系数学 第3問

1辺の長さが1である正四面体OABCを考える。点P,Q,Rは、それぞれ辺OA,OB,BCを以下のように内分する。OP:PA=s:(1s),OQ:QB=t:(1t),BR:RC=u:(1u)さらに、点OABCの重心GPQRの重心Hの3点は同一直線上にある。

次の問いに答えよ。

(1) s,utの式で表せ。またsのとり得る値の範囲を求めよ。

(2) QP2,QR2、内積OPQRtの式で表せ。

(3) PQRの面積Stの式で表せ。またSが最小となるtの値を求めよ。

難易度6/ 10計算量7/ 10目安28

ベクトル微分 ベクトル成分計算内積の利用微分による最大最小、計算整理

方針

a=OA,b=OB,c=OC とおく。重心 H の位置ベクトルが
a+b+c と平行であることから係数を比較する。
正四面体では3本の基底ベクトルの長さが1、相互の内積が 1/2 なので、
各辺と内積を計算し、Gramの式から面積を求める。

解答

(1) a=OA,b=OB,c=OCとおく。各点の位置ベクトルはOP=sa,OQ=tb,OR=(1u)b+uc.またOG=a+b+c3,OH=sa+(t+1u)b+uc3.O,G,H が同一直線上にあり、a,b,c は一次独立だからs=t+1u=u.よってs=u=t+12.各点は辺を内分するので 0<t<1 である。したがって12<s<1.(2)
正四面体の1辺が1なのでa=b=c=1,ab=bc=ca=12.s=u=(t+1)/2 を代入して計算するとQP2=satb2=3t2+14,QR=13t2b+t+12cよりQR2=7t26t+34.さらにOPQR=1t24.(3)
同じ内積表を使うとQPQR=4t23t+14.したがってS2=14(QP2QR2(QPQR)2)=5t4+6t3t2+264.よってS=185t4+6t3t2+2.根号内を F(t) とおくとF(t)=20t3+18t22t=2t(10t1)(t+1).0<t<1F0<t<1/10 で減少し、
1/10<t<1 で増加する。したがってS が最小となるのは t=110.

別解

解法2(三辺を求め、Heron型の恒等式を使う方法)

方針

重心条件は基底 a,b,c の係数比較で処理する。
(2)の指定量に加え、三角形 PQR の第3辺 PR も計算する。
面積は2辺の内積ではなく、3辺の長さだけを使う
16S2=2(XY+YZ+ZX)X2Y2Z2 に代入して求める。

解答

(1) 3OH=sa+(t+1u)b+uca+b+c と平行である。
a,b,c は一次独立だから3係数は等しく、s=t+1u=u.よってs=u=t+12,12<s<1.(2)a2=b2=c2=1,ab=bc=ca=12を展開に用いる。するとQP2=3t2+14,QR2=7t26t+34,OPQR=1t24.(3)
さらにPR=sa+(1s)b+scだからPR2=s2+(1s)2=t2+12.X=PQ2, Y=QR2, Z=RP2 とおくと、三辺と面積の恒等式16S2=2(XY+YZ+ZX)X2Y2Z2より16S2=5t4+6t3t2+24.したがってS=185t4+6t3t2+2.根号内の微分は2t(10t1)(t+1)であるから、0<t<1 での唯一の極小点はt=110である。

総評

難度6、計算量7、目安28分。重心条件を
a,b,c の係数が等しいことへ直すのが最初の山場である。
「辺を内分する」ため 0<t<1 であり、s の範囲は端点を含まない
1/2<s<1 となる点に注意する。(2)以降は相互内積 1/2 を最初に表へ固定し、
面積は S でなく S2 を整理する。最後は根号内だけを微分すればよい。

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出典: 横浜国立大学 令和4年度一般選抜前期 数学 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。