方針
(1) は合成関数として微分する。(2)は a=1 のとき
f′′(x)<0 を示し、f′ が端点近くで正から負へ一度だけ変わることを使う。
(3)は y=ax<π/4 と置き、ycoty>1/2 と
logx<1/2 を比較して f′(x)>0 を示す。
解答
(1) f′(x)=sin(ax)2acos(ax)−x2logx.(2)
a=1 のときf′(x)=2cotx−x2logx,f′′(x)=−sin2x2−x22(1−logx).1<x<π/2 では logx<1 だから f′′(x)<0 であり、
f′ は狭義単調減少する。またx→1+limf′(x)=2cot1>0,x→(π/2)−limf′(x)=−π4log2π<0.中間値の定理と単調性により f′(x)=0 の解はただ1個である。
よって極値を与える x の個数は1個.(3)
0<a≦1/2 とすると0<y=ax<4π.siny<y、cosy>2/2 よりycoty=sinyycosy>cosy>22>21.一方、問題文の条件からlogx<log2π<21.したがって2xf′(x)=axcot(ax)−logx>0.よって f′(x)>0 であり、f は定義域全体で狭義単調増加する。
したがってf(x) は極値をもたない.
別解
解法2(2つの単調関数の交点として調べる方法)
方針
f′(x)=0 を axcot(ax)=logx と変形する。
a=1 では左辺 xcotx が減少、右辺 logx が増加するため、
端点の大小比較だけで交点が1個と分かる。
(3)は 2y−tany の微分から ycoty>1/2 を証明する。
解答
(1)
対数微分と合成関数の微分によりf′(x)=2acot(ax)−x2logx.(2)
a=1 のときf′(x)=0⟺xcotx=logx.L(x)=xcotx とおくとL′(x)=sin2xsinxcosx−x<0,ここで 0<sinxcosx<x を用いた。一方、logx は増加する。
またL(1)=cot1>0=log1,x→(π/2)−limL(x)=0<log2π.よって両者の交点はただ1個であり、極値を与える x は1個.(3)
0<y<π/4 でH(y)=2y−tanyとおく。H(0)=0 であり、H′(y)=2−cos2y1>0だから tany<2y、すなわちycoty>21.y=ax とすれば 0<y<π/4 であり、2xf′(x)=axcot(ax)−logx>21−log2π>0.よって f′(x)>0 が定義域全体で成り立ち、f(x) は極値をもたない.
総評
難度6、計算量5、目安20分。(2)の方程式は初等関数の形では解けないため、
解そのものではなく個数を単調性で決める。
f′′<0 を使う標準解法と、xcotx と logx の交点を比べる別解の両方を示した。
(3)では a≦1/2 から 0<ax<π/4 を作り、
問題文で与えられた log(π/2)<1/2 と同じ 1/2 を
axcot(ax) の下界として出すことが要点である。
冊子PDFで見る横国の微分の問題で問題集を作る
出典: 横浜国立大学 令和4年度一般選抜前期 数学 第5問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。